1966年作品、マリオ・バーヴァ監督、ジャコモ・ロッシ=スチュアート エリカ・ブラン ファビエンヌ・ダリ ピエロ・ルリ出演。
イタリアの片田舎。グラップス男爵夫人、(G・ビバルディ)の女中イリナ(Mirella Pamphili)が、自分の町で行われつつある連続殺人を警察署長宛に手紙を送ったことが、この奇怪な事件の発端だった。 派遣されたクルーガー警部(P・ルリ)がこの町に到着する前に、イリナは不可解な死をとげていた。 クルーガーの調べに対して町の人たちは知らぬ存ぜぬの一点張りで、早くも捜査は暗礁に乗り上げた恰好だった。 クルーガーは検屍官エズウェイ(G・R・スチュアート)を呼び寄せ、死体解剖によって死因を確かめることになった。 が、その前に死体は二人の町民に運びだされてしまった。
クルーガーがカール町長(M・ローレンス)に会い責任をただすと逆に、検屍は中止してほしいと申しでた。 エズウェイ検屍官の立合人にモニカ(E・ブランク)という娘が指名された。 彼女は子供のときこの町をでたが、両親の墓参りをするために戻ってきたというのであった。 解剖の結果、心臓からコインが検出された。 その夜、クルーガーは町長から聞いた不思議な話を確かめようとグラップス邸に向ったためエズウェイも後を追おうとしたが占い師のルース(F・ダリ)に止められた。 この町は呪われている、命がおしければ行くな、というのだ。
これを無視して邸に入ったエズウェイは男爵夫人と名のる無気味な老婆にあい、さらにメリッサ(Valerio Valeri)という女の児の亡霊を目撃した。 邸中、いくら警部を探しても見つからなかったが、彼の置手紙によって、七歳の女児メリッサの死後、その怨霊がたたり彼女の亡霊を見た者はすべて不可解な死をとげる、という事実を知った。 更に犠牲者は増え、宿屋の娘ナディーヌ(Micaela Esdra)、クルーガー警部、カール町長なども殺された。 エズウェイとモニカの身辺にも危険が迫った。 それは二人が、偶然グラップス(Giovanna Galletti)の家族墓地に迷い込み、メリッサの墓を発見してからだった。
検視官エズウェイ役でジャコモ・ロッシ=スチュアート、初めて見る俳優さんでした。
立会人のモニカ役でエリカ・ブラン、彼女も初めてですね。
さて今作は、邦題の通りの「呪いの館」の“呪い“というのが、なかなか適した内容になっています。監督作品は、どちらかというと、こういうおどろおどろしいのが本筋で「知りすぎた少女」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2022/01/18/180000 の様な作品は、希少なのかもしれませんね。 でも怖さというのも色々で、これはこれで面白かったですが。