ある日突然会社をリストラされたタカシ(大森南朋)は、田舎に帰ってきた。 彼は高校時代野球部だったので、昔の仲間の山田(三浦誠己)の店で数人で酒を飲んでいた。 そこで片思いをしていた恭子が東京で結婚したという話を聞き、タカシは酒の勢いも手伝って東京行きの最終電車に飛び乗る。
タカシが目覚めるとそこは都会の公園、突然紳士(庵野秀明)から声をかけられる。紳士はこの公園でキャッチボールの相手をする、キャッチボール屋をしているのだ。キャッチボール屋は 「ちょっと代わって頂けませんか?」 と、言い残しどこかへ行ってしまう。
売店のおばちゃん(内田春菊)が紳士からタカシに預かったと手渡された封筒の中には、とあるマンションへの地図と鍵がひとつ。 そこにたどり着いたタカシは 「…常連の方もいますので工事まで続けていただければ幸いです」 とある置手紙を見つける。
毎日公園でキャッチボール屋を続けるタカシ。 出会うのは、昔の恋が忘れられないOL(キタキマユ)、甲子園に未練がある男たち(寺島進・松重豊)、息子との思い出に心残りがある男(光石研)、仕事を変えたい借金取り(水橋研二)。
次第に明らかになる彼らの過去。 それぞれに迷い立ち止まっている現在。 彼らとのゆるりとした毎日の中、タカシたちそれぞれの気持ちもだんだん動き始めていくのだった…
先日鑑賞した 「14の夜」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14870347.html で監督をした足立紳が脚本を担当していたので見てみました。 というのは14の夜の主人公の少年が大山タカシといい、この主人公の名前も同じなんですね。
大人になった大山タカシなのか? そんな視点で見てみたんですが(^^)
監督は大崎章、その後1作作品を撮っていますね。 主演は大森南朋、今やもう渋い一線級の俳優さんですが、近作は 「ミュージアム」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14554543.html で主人公の父親役をしていましたが、いろんな役で幅広く出演がありますね。
物語は何の因果か “キャッチボール屋” になってしまった男の奇妙なドラマです。庵野英明と言えば、「シン・ゴジラ」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14324762.html で大ヒットを飛ばした大監督ですが、意外にちょこちょこ出演歴があるんですよね。
「デスカッパ」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/5732978.html にも出演(^^) そんな謎のスーツ姿の紳士の後を継いだ主人公のタカシですが、記憶が抜けてしまっているんですね。 どうして東京に来たのかが思い出せない。 もちろん住むところも無く仕事もない。 でもその男がアパートと、仕事をくれ、ギリギリで生きて行きますが、切羽詰まったところも無く、固定客をこなしながら、生きて行きます。
そしてこの公演は近々改修工事になるんでそれまでの仕事なんですね。 そしてここにはプロを目指していた坂本、そして5敬遠をされた後藤がいつもいるんですね。寺島進と松重豊がそれぞれ演じていますが、クライマックスはなかなか球児の気持ちが表れています。
ほのぼのとしたドラマですが、こういうのも好きな感じでした。