anttiorbの映画、映像の世界

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そのときは彼によろしく

2007年作品、平川雄一朗監督、長澤まさみ山田孝之塚本高史出演。

小さなアクアプランツ店「トラッシュ」を経営している遠山智史(山田孝之)、彼は幼いころに夢に描いた職業についていた。 それも自分で店を開くほどに。 しかし彼は全く目立たず、女性にも持てないと自分では思っているのだった。
彼の行きつけのパン屋の娘・柴田美咲(国仲涼子)に実は慕われているのだが、まったく気が付かないほどだった。
小学生の時、滝川花梨(黒田凛)・遠山智史(深澤嵐)・五十嵐佑司(桑代貴明)の三人は、小さな湖畔の廃バスを秘密基地に遊びまわっていた。 転校生だった智史が、いきなりはいバスに入って行ったとき、奥で寝ていたのが花梨だった。 
いきなり入って来たよそ者だったが、佑司が紹介してくれて意気投合。 それから3人は親友となり将来の夢を語り合うほどだった。
水草が大好きだった智史は水草屋の店長になることが夢で、絵が得意だった佑司は画家、両親の顔も知らない花梨は智史と佑司の夢に寄り添うように水草屋の看板娘と画家のモデルになることが夢だと言って、将来を誓い合っていた。
それぞれの事情で離れ離れになった13年後。 幼なじみと誓い合った夢だったアクアプランツ(水草)の店・トラッシュを開店した智史のもとに、ある日突然、女性が働きたいと訪ねてきて、勝手に居ついてしまうのだった。
彼女は森川鈴音(長澤まさみ)と名乗り、とまどう智史だったが、鈴音との奇妙な共同生活を始めるのだった。
しかし、鈴音を見ると周りは驚いた。 彼女はトップモデルで、知らない人などいないほどの存在だったが、突然モデルを辞め消えてしまっていたからだった。
鈴音は、さっそくパン屋に一緒に行った際に、美咲が智史に思いを寄せていると感じ、二人のデートをセッティングする。 しかし智史にはそれでもピンと来ないのだった。 そして智史は、鈴音に懐かしさのようなものも感じていた。
それもそのはず、実は鈴音は離れ離れになっていた幼なじみ・滝川花梨だったのだ。 遅ればせながら、二人は再会を喜び合う。 音信不通だったもう一人の幼き日の親友・佑司の居場所が判明し、二人は画家になったかどうかを確かめに会いにいくが…

前年に「ラフ ROUGH」http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14067119.html が公開されていますが、今作のヒロインも長澤まさみ。 しかし今作は女優として良い役で、やりがいのある役、本人も前作に比べて生き生きしていたように思います。
監督は平川雄一郎、これが映画監督デビュー作品でしたね。その後 「ツナグ」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12917310.html 「想いのこし」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12427765.html 「僕だけがいない街」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13996181.html と、まあ私好みのファンタジー作品を近年は続けて撮っています。
今作も、ちょっと不思議なファンタジー色がある作品でした。 物語はこの後、彼女の秘密が明かされることになるんですね。
“先天性中枢性肺胞低換気症候群”という病気は初めて知りましたが、世界でも症例が少ない病気なんですね。“オンディーヌの呪い”という別名をもつという、厄介な病気なんですね。 治癒しづらいのか、薬もだんだん聞かなくなっていくという設定となっています。
これはアクアプランツ=水草、と、この病気の“オンディーヌ”が掛けてあるんでしょうね。 ラストのころがるような展開にはちょっと無理がありますが、ただそうなってほしいという願望を満たしてくれる作品でした。

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3人の幼いころ

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小さなアクアプランツ店「トラッシュ」にいきなり

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彼女は居ついてしまう

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彼女は花梨だった

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佑司を探しにいくと

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