2014年作品、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、ジェイク・ジレンホール主演。
大学で歴史を教えるアダム(ジェイク・ギレンホール)は、何気ない生活を送っていた。 派手さは無く、あまり人と馴染む人間ではない。 教えている授業もそんなに人気がある方でもない。 面白くない抗議だと生徒が退出していくときもある。
彼はメアリー(メラニー・ロラン)という恋人がいるが、なんとなく付き合っているという感じが漂っている。
ある日、同僚から薦められたビデオを見ていたところ、そこに映っていた自分とそっくりな男(ジェイク・ギレンホール/二役)が出演しているのを見つける。 あまりにも似ており、恐怖さえ覚えたアダムは、そのアンソニーという俳優について、まず彼の所属している会社に行ってみる。
初めは、気付かれないように監視していたが、そのうちに彼と話してみたい気持ちが膨れ上がり、とうとう彼の自宅に電話をしてしまう。
対面した二人は、姿かたちだけでなく、声も、生年月日も、生まれついたものではない傷痕もまるっきり同じだった。 自分とまるっきり同じ存在の出現に混乱する二人。
アダムは、実の母・キャロライン(イザベラ・ロッセリーニ)に、双子とか隠し子がいないかと聞きに行くが、そんな存在はいない、それよりも大学はしっかり勤めあげているのかといわれてしまう。 しかしその時彼女はちょっと気になる言い方をするのだが…
この作品も、なかなか難解な作品でしたね。 まあ物語は、大学で講師をしているアダムという男が、勧められるままに見たビデオで見つけた自分とうり二つの男にどんどん近づき接触、そして混乱していく物語です。
ドッペルゲンガーか?、双子か?、はたまた隠し子か、ついにはクローンか? と想像は膨らみます。 お互いにパートナーはいるんで、確かに実在はしていて、まぼろし、幻影ではないという感じでお話は進んで行くんですが…
監督はドゥニ・ヴィルヌーヴ、未見の 「プリズナーズ」 「ボーダーライン」 (これから公開)とかですが私は初鑑賞になりました。 主演は、変わった役が似合うようになったジェイク・ジレンホール、今回は2役ですね。
これは彼自身、監督共に、解釈を明かしているというちょっとその意味でも変わった作品ですね。 ただそれを読んでみても納得できない結末が、さらなる不思議作品になっている感じがしました。
見方によってはSFに見えますし、ミステリーにも。うーん、困った作品でした。