anttiorbの映画、映像の世界

不定期で、旅ブログも立ち上げます!

レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い


20世紀初め、モンタナの牧場。 元騎兵隊大佐のウィリアム・ラドロー(アンソニー・ホプキンス)は、戦いの記憶から逃れるため、この地に定住して3人の息子たちの成長を見守る。
3人の兄弟は仲が良く、末っ子のサミュエルは、二人の兄に大変可愛がられていた。中でも狩りを好む野性児の次男トリスタン(ブラッド・ピット)に、ことのほか愛情を注いだ。
しかし、ウィリアムの妻イザベル(カリーナ・ロンバード)は、過酷な自然環境に耐えられず、彼と別居して街に住んでいた。 そして暖かくなっても帰って来ることは無く、たまにしか姿を見せない、別居状態だった。
時は流れ、ハーバード大で学んでいた末っ子サミュエル(ヘンリー・トーマス)が、婚約者スザンナ(ジュリア・オーモンド)を連れて帰郷した。 スザンナは、早くに両親を亡くし、寄宿舎で育っていた。
いきなり男ばかりの家族の中に入ってきた彼女だが、温かく迎えられたこともあり、また使用人のワン・スタッブ(ゴードン・トゥートゥーシス)の娘イザベルは13歳で、奥方と同じ名前を付けてもらっていて、末娘のようにされていて早速彼女とも仲良くなった。
長男のアルフレッド(アイダン・クイン)をはじめ、歓迎を受けるスザンナだったが、彼女が一番惹かれたのは、3兄弟の中で異彩を放っていたトリスタンだった。 彼は暴れ馬を必死に乗りこなそうとする姿は、彼女にとって新鮮だった。
やがて第一次大戦が勃発し、兄弟たちはイギリス軍の窮地に立ちあがろうと言い出すが、ウィリアムは強硬に反対をする。 戦争からは何も生まれない、そう思っている父の考えを理解できない息子たちだった。 そして3兄弟はヨーロッパ戦線に出征するのだった…

仲の良い3兄弟、しっかり者の長男・アルフレッド、野性的な次男・トリスタン、そして末っ子で優しく人懐っこいサミュエル、ある意味バランスのとれた関係でした。
しかし末っ子が婚約者を連れてきたところから、ちょっと危ない兆しが。 やっぱりどうなんでしょう、女性は野性味あふれる男に魅かれるんでしょうか? もう早くもトリスタンに彼女の目が行ってしまうんですね。 ただこの時点では、まだ変わった義兄という存在だったんでしょう。
しかしここに戦争、第一次世界大戦が起こり、彼らはヨーロッパへと出征していくんですね。
当初アメリカはモンロー主義という事で、ヨーロッパ諸国に対して、アメリカ大陸とヨーロッパ大陸間の相互不干渉を提唱したことを指す態度をとっていました。 しかし1917年に、いろんな考えから参戦、連合国側に立ち、ヨーロッパへ多くの兵を送ったんですね。
当時のアメリカは、腰が重い国でしたね。 いまからは考えられない(^^)しかしこの参戦が兄弟の運命を劇的に変えて行きます。 そしてサミュエルの死、これが今までのバランスを壊し、すべてが崩壊していくんですね。
そもそも戦場に行き、ヨーロッパを救いたいという考えを一番持っていたのが3男坊、父親の大反対を振り切ってまで行こうというのは、やはりハーバードに行った影響なんでしょうかね。
兄の二人は、この3男を守るために参戦したような感じでした。 しかし、戦争は、現実は甘くなかったんです。
今作では、3兄弟の父役で、アンソニーが出演していますが、彼の生き方がトリスタンに投影していきます。 ここから運命の皮肉さが渦巻いて行くんですが、またこれも人生ですね。
ラストは1960年版の 「許されざる者」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13043039.html に似ている感じですね。
物語はワン・スタッブの語りを中心にナレーションで構成されていきますが、ちょっと悲しい恋愛劇でしたね。

イメージ 1
やんちゃな次男坊のトリスタン

イメージ 2
末っ子のサミュエルが帰ってきた

イメージ 3
婚約者スザンヌはすぐにみんなに馴染む

イメージ 4
しかし出征してしまうサミュエルを止めてほしいとトリスタンに泣きつく

イメージ 5
三男坊を守るために彼も参戦するが

イメージ 6