ある日雪子が大事なお願いと言いだす。 昭三と一晩添い寝をしてあげてほしいというのだった。 会社にばれると首になるので渋っていると、お金は別で弾むと言われ、彼女は休みの日を取ってその日に臨む。 そしてこの服を着てほしいと言い、赤いワンピースを出す。 しかしその時雪子はちょっと気になることを言うのだった。 これは亡くなった母も雪子自身も着ていたが、しみができたので赤く染めたというのだった。
しかしその夜、興奮した昭三がいきなりすごい力で抱き着いてきて、ついていたストーブから引火してしまう。 慌てて下に降りると、そこには雪子が首をつっており、子供の片岡マコト（土屋希望）が佇んでいた。
警察から取り調べを受け、会社も首になってしまう。
そして残金を全部降ろして、コートを買い、電車に乗るとうっかり寝てしまう。 慌てて降りると、コートを電車に置き忘れてしまった。 そこにはお金が入っており、あっという間に彼女は文無しになってしまう。
彼女は、あてもなく歩いていると、カラオケ屋で頓珍漢なことを言っている老人を見つけた。 康夫（井上竜夫）という老人で、上手く同伴ということにして、ボックスで一晩を過ごすふたり。
あくる朝を迎えると、康夫は初めは訝しんだが、一夜を 楽しく歌ったサワに、コートを上げ、1万円を渡し去っていく。
そして彼女は、自分は老人の世話をしながら生きていくことになる…
今回のギンレイは安藤サクラ2本立て、2本目はこの作品でした。
一文無しになった彼女の武器は、ヘルパーの経験、技術ですね。 それを最大限に生かしていくんですが、そう簡単に一人暮らしの老人を見つけ るのは大変ですし、いつも一人とは限りません。
だから老人の弱みをまず見つけるんですね。 そして入りこんだら、仕事は高いレベルでできるので、だんだん彼女の良さを老人たちは実感して行くんですね。
この作品196分という大変長い作品なんですが、私は全く長いと感じませんでしたね。 面白い作品ということもあるんですが、各老人たちとの話が、ちゃんとけりがついていて、そのメリハリがよく聞いています。
安藤サクラ、若いけど名女優では？
初めに出会った康夫
