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蜩ノ記

2014年作品、小泉堯史監督、岡田准一役所広司原田美枝子堀北真希出演。
 
雨の中、風が吹き墨が飛んだことにより、家紋が汚されたとして、水上信吾(青木崇高)は檀野庄三郎(岡田准一)に斬りかかった。 しかし腕に勝る檀野は、水上の足を逆に斬り、二人とも捉えられた。
本来なら刃傷沙汰の喧嘩は、両成敗で共々切腹になるのだが、家老の中根兵右衛門(串田和美の温情により切腹を免れた檀野だったが、水上が中根の甥にあたるのも許された理由だった。しかし条件があった。
それは幽閉中の戸田秋谷(役所広司)の監視役という命だ。 監視の内容は、藩の秘め事を知る秋谷が7年前の事件を家譜にどう書くか報告し、秋谷が逃亡のそぶりを見せた場合には妻子ともども始末するというものだった。
戸田秋谷は今から7年前まで郡奉行だった。 しかし藩主の側室との不義密通および小姓を斬り捨てたことにより10年後の切腹とそれまでの間に藩の歴史である藩主・三浦家の家譜を編さんし完成させるよう命じられているのだった。
そして檀野は、戸田の住んでいる向山村に向かう。しかし戸田は、檀野が思っていたような人間ではなかった。 彼はただひたすらに三浦家の家譜を編さんし完成させることに没頭し、さらに『蜩ノ記』と名づけられた秋谷の日記を淡々と書き連ねているのだった。 妻の織江(原田美枝子)、娘の薫(堀北真希)、そして跡取りの長男の郁太郎(吉田晴登)はしっかりとしており、子供たちの教育も素晴らしかった。 また村の住民たちも秋谷を信頼し相談にものっているのだった。
本当に彼は7年前にそんな罪を犯したのか? そして檀野は7年前の事件を調べ始めるのだった・・・
 
小泉堯史監督作品は、時代劇も現代劇も安定感がありますね。 この作品はテレビ東京東宝をはじめとする制作で、キャストもいい俳優陣が参加しています。 
岡田准一は、役者として今が絶頂ですね。 本来アイドルというよりも役者顔でしたが、今本当に脂がのっていますし、重さも出てきました。
途中剣の稽古をしているシーンがあるんですが、ここも迫力があり、剣さばきも立派です。 また戸田家の面々もバランスがよく、しっかりとした武家の家とはこういうもんではと思わせるところでした。
10年後の切腹? こんな変わった裁きはどうしてなのか? 真相が解るにつれて、本当に刑は行われるのか? 129分はじっくりと見せることに主眼を置いた作りとなっています。
決してハッピーエンドとは言えませんが、清々しささえ感じる作品でした。
 
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戸田と妻、娘
 
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娘に伝えることはいっぱいある
 
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美しい薫
 
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そして10年目を迎え
 
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そして
 
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