anttiorbの映画、映像の世界

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許されざる者(2013年版)

2013年作品、李相日監督、渡辺謙主演。
 
追われている男、北海道の地で、しかし男は数人の追手すべてを殺し、そして倒れる。
数年後、北海道の女郎屋で事件が起こった。 顔を数か所切られた女郎・なつめ(忽那汐里)、犯人の兄弟・堀田左之助小澤征悦)、卯之助(三浦貴大)はすぐさまとらえられ、 警察署長の大石一蔵(佐藤浩市)も駆けつけていた。 
年長の女郎・おかじ(小池栄子)は二人を殺してくれと大石に言うが、大石は馬合計6頭であっさりと介抱してしまう。 小屋の主人・秋山喜八(近藤芳正)も初めは、もう売り物にならないと怒鳴っていたが、馬6頭であっさり引っ込んでしまった。 収まりの付かない女郎たち、そして彼女たちは二人の命に懸賞金をかけたのだった。
かつて人斬り十兵衛との異名を持ち恐れられていた幕府軍残党・釜田十兵衛(渡辺謙)は今やすっかり農民となっていた。 3年前に妻を亡くし、息子と娘との3人暮らしだったが、生活は馬が1頭いるだけで、貧しさの極致だった。 
そこに一人の男が現れた。 馬場金吾(柄本明)といい、昔の馴染の男だった。 十兵衛が生きているという噂だけを頼りにここまで来たと言い、手伝ってほしいことがあると言うのだ。 
女郎を切り刻んだ男二人に、1000円という大金がかけられた、二人で山分けしようと言うのだ。  もう人殺しはしないと妻に誓ったと言い、金吾の誘いを断る十兵衛だが、ふと自分の生活を見つめると、やはり先立つものが必要だと思い始める。 
妻の墓に花を添え、刀と妻の形見を掘り出し、子供二人に半月で帰る、もし何かあったらアイヌを訪ねろ、と言い残し金吾を追うのだった。 
途中アイヌの里に行き、もし子供たちが来たらよろしく頼むと、アイヌ語で老人に頼むのだが、彼は妻の父親だった。 そう十兵衛はアイヌの娘と結婚したのだった。
再び人を殺しに行く決意をする十兵衛だった…
 
先日観たクリント・イーストウッド監督版に、非常に忠実にリメイクしています。 と言っても日本の北海道が舞台で、時代背景も幕末が終わり、明治となりいよいよ北海道が開拓され始める明治13年が舞台となっています。 
 
オリジナルと違う点は、雪深い北海道と、アイヌを取り込んだところですね。 アイヌ語のやり取りののシーンはちょっと初めて見ました。 なかなか邦画で取り上げた作品は今は珍しいのではと感じました。 
急速に北海道を切り開いていく新政府、そこにアイヌは邪魔な存在というがごとくの警察権力、アメリカで言うところのインディアンに対する西部開拓とダブらせています。 それ以外のところはお話はほぼ一種でした。
やはり、日本の俳優が演じると、情念をより感じますね。 モーガン・フリーマンの役を柄本明にして、彼が十兵衛を誘いに来ます。 柄本明起用は、キャスティングのヒットだと思います。 
あと、やっぱり小池栄子が光りますね。 なかなかキャスティングがいい質感のあるリメイク作品でした。


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金吾が十兵衛を誘いに来る

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被害に遭ったなつめとおかじ

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そして3人は賞金をめざし

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しかし十兵衛は大石にいたぶられる

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大勢を建て直し

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仕事を成し遂げるために

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