anttiorbの映画、映像の世界

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図書館戦争

2013年作品、佐藤信介監督、岡田准一榮倉奈々出演。

いきなり図書館に入ってきたスーツ姿の男たち、いきなりガスマスクを装着し、銃を取り出すと発砲する彼ら。 逃げ惑う本を読んでいた人たち、そして火炎照射気を取だし、本を焼きにかかる。 日野図書館を襲った正体不明の数人の、残酷無比の犯行だった。
昭和63年、各メディアにおける風紀を乱す表現を武力の行使をも厭わず取り締まる『メディア良化法』を巡る議論が始まった。 しかし『メディア良化法』による検閲に対抗し読書の自由を守るために結成された図書館の自衛組織・図書隊も作られた。 図書隊は図書館でしか見られない図書を守るために作られた組織、あくまでも専守防衛をモットーとし、そのためには図書館敷地内では武器の使用を認められている。
しかし彼らには威嚇射撃しかできないという制約があり、反面武装したメディア良化委員会はそんな建前はあまり守ろうとしない。 重傷者が出るのはいつも図書隊の方だった。
笠原郁(榮倉奈々)は高校生のときに図書隊隊員に読みたい本と彼女自身を助けてもらったことがあり、その隊員に憧れていた。 顔は覚えていないが、撫でられた手の感覚だけは今でも覚えている。 彼女にとってその図書隊員は”王子様”なのである。
図書隊員になればいつかその人と巡り合える、そんな思いを持って図書隊に入隊してきたのであった。
郁の担当教官となった二等図書正・堂上篤(岡田准一)は非常に厳しく、同期のエリート・手塚光(福士蒼汰)からは足手まといと馬鹿にされる。 唯一仲の良い同室の業務部・柴崎麻子(栗山千明)が一番の友でありかつ図書隊の情報源でもあった。
しかしある日17歳の少年が連続殺人事件を起こし、その少年の家から禁止されている本が多数見つかった。そして良化法委員会は格好の材料として、図書隊を攻撃する口実を見つけた…

榮倉奈々岡田准一の爽やかなSF戦争作品?でした。 長身の奈々ちゃんはこういう格闘を伴う作品が多いような気がしますが、彼女の爽やかさが、非常によく活きている作品でした。 でも、内容は結構シリアスで、考えさせられる設定でした。
有害図書、有害メディアという問題は昔からあって、それと表現の自由との複雑な辛みを描いていますが、それだけでなく行き過ぎた規制問題もそれとなく触れている点が妙に興味を引きました。
昔のドラマやアニメを見ているとピー音がよく入っています。 それは差別だったりいろいろな今ではよくない表現とされてカットされている部分がありますよね。 最近それが行き過ぎなのではと思うことが多いからでしたね。
ケーブルテレビでは結構そのまま放送されることが多いですが、地上波では放送すらされない作品が多いのは、この影響ではと思えます。
確かに教育上良くない表現、下品さ、はありますが、だからと言って地上波の放送の質が高いかとは全く別問題では? なんて考えながらこの物語を見ていました。「アウターゾーン」 というコミックスがありましたが、その1話に同じような作品がありました。 読みたい本はこっそりと隠れて読まなくてはなりません、という話でした。規制ばっかりでもいけないし、全くなくてもいけませんが、人間として良識があるかないかの問題ではと思います。 そんな当たり前のことをずっと考えさせられた作品でした。
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助けられた図書隊員に頭を撫でられた笠原郁


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そして晴れて図書隊の入隊


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同期のエリート・手塚光


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業務部・柴崎麻子、今回彼女のアクションはなかったのが残念


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仁科館長役の石坂浩二、重鎮らしい存在でした


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骨のある真実の報道をしようとするマスコミの折口マキ(西田尚美)、ちょっとわかりづらい設定でした


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