anttiorbの映画、映像の世界

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ニュー・シネマ・パラダイス

1988年作品、ジュゼッペ・トルナトーレ監督、サルヴァトーレ・カシオ、マルコ・レオナルディ、ジャック・ペラン、フィリップ・ノワレ出演。

ローマ在住の映画監督サルヴァトーレ(ジャック・ペラン)に電話をかけようか迷っているマリア(プペラ・マッジオ)は、意を決して息子に電話をした。 
夜に帰宅した彼は妻? から故郷の母からアルフレードフィリップ・ノワレ)が死んだという知らせがあったことを聞く。 サルヴァトーレはベッドで寝ながら昔を思い出す。
サルヴァトーレ・ディ・ヴィータ(サルヴァトーレ・カシオ)は小さい頃からトトと呼ばれていた。 トトは村の唯一の娯楽施設は広場の教会兼用の小さな映画館に絶えず出入りしていた。 それも行くのはいつも映写室。
そこにいたのはベテラン映写技師のアルフレードだった。 当時のフィルもはたいへん燃えやすく、熱くなり火がつくと大変なので、トトを部屋に入れたくはなかった。 
しかし反面トトのことは可愛がってもいた。
神父(レオポルド・トリエステ)は聖職者としての変な自覚があり、必ずフィルムが来るとチェックをし、ラブシーンをカットさせるのだった。 彼にしては汚らわしいところなのだ。 
カットしたフィルムが欲しいトトは、アルフレードの目を盗み持っていこうとするが、その時はアルフレードはトトをしかり、燃えるので危ないと諭すのだったが、トトにはピンと来なかった。 そして切れ端を耐えずちょろまかして持って行っていた。
そしてある日、母のマリア(アントネラ・アッティーリ)が泣き喚く妹をあやしていた。 そしてそこにはフィルムの燃えカスがあった。 そう一歩間違うと焼け死んでいたからだった。
マリアは烈火のごとくトトを叱り、そして通りかかったアルフレードにも激しく文句を言うのだった。 そして映写室にトトを出入り禁止にするのだが、トトはそんなことではへこたれなかったのだ・・・

この作品はまだまだ書いていたい作品ですね。 いっぱいいろんな要素の入っている作品です。
少年の淡い初恋、戦時下の少ない娯楽としての映画、村の人々の陽気な生活、映写技師としての仕事、故郷への思い、そしてなによりも映画への強烈なオマージュ。私の行けるところでようやく 「午前10時の映画祭」 が行われ、初めて足を運んだ作品がこの作品となりました。
スタート(実は公開2作目ですが)にふさわしい映画です。
デジタル化によってとても綺麗な画質で見れるので、新作みたいでしたね。 とても有名で、今更私がどうこうはありませんが、レンタルになり、安価なビデオになり、そしてDVD、ブルーレィとなっても、劇場で同じ空間で味わうことの素晴らしさ、決してなくしてはならない映画館という空間をじわっと感じそのことに大きな感動を覚えました。
映画監督になり、成功を収めたトトがアルフレードにまた呼ばれる格好で故郷に帰ってきて、自分がいたパラダイスの最後を見届けるところは感慨深いと共に、彼の作る作品は今後もしっかりとしたものになる予感を感じました。
ラストのアルフレードオリジナル作品は愛に溢れた名作でした。 切り貼りのラブシーン特集がなぜか名画に見えるとことがまた泣けましたね。 今年1年楽しみになりました。 この作品はいろいろ尺の違うバージョンがある様ですが、時間をおいて一番長いバージョンも見てみたいですね。(10時)





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映画が大好きなトト

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幼いトトを乗せて走るアルフレード

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切ったフィルムがどうしても欲しいトト、彼にとって宝物なのだ

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この時代ここは本当にパラダイスだった

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成長し成功したトト、しかしアルフレードの作品を見て…

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