anttiorbの映画、映像の世界

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走れロム

2019年作品、チャン・タン・フイ監督、チャン・アン・コア グエン・フック・アン・トゥー Wowy カット・フーン出演。

活気に満ちたサイゴンの路地裏に建つ古い集合住宅。 投資家を装う詐欺師の債権者から多額の借金を背負った住民たちは、アパートを維持するために大金が当たる違法宝くじに熱中していた。 そこで宝くじの当選番号の予想屋として生計を立てている14歳の孤児ロム(チャン・アン・コア)は、地上げ屋から立ち退きを迫られている住民たちを救うため、そして生き別れになった両親を捜すため、危険な違法宝くじで一攫千金を狙う……。

アクション作品のようなテイストもありましたね。
監督はチャン・タイ・フイ、今作が長編デビュー作ということでした。
主演のロム役はチャン・アン・コア、監督の弟で、他の作品に出演はないということです。
フック役のグエン・フック・アン・トゥー、その他出演者も初めて見る方達ばかりでしたが。


物語は6桁の数字を毎日発表するベトナムの宝くじのお話です。 しかし一攫千金を狙う人たちの間で、集金を指導元に届け手数料をもらう仕事、そしてその人間は予想屋も兼ねていて、その少年がロムでした。 彼が予想したクジが当たって、大金を手にしたバーおばあさん、この長屋に暮らしている者たちは、バーにあやかろうと日々走り屋と呼ばれるロムに金を渡しますが、その後全く当たらないロムの予想には耳をかさなくなっていました。
しかし胴元経由のこの宝くじは、実は違法で、取り仕切っている胴元は一切顔を出さず、怪しい存在でした。 そしてロムが仕切っているようなこの長屋は、立退を迫られていました。


今作は、このベトナムの賭博の関わっているロムの健気な思いを中心に、そこに群がる描ける人たち、そしていつかこの生活から抜け出そうとするロムのような仲介人の悲哀を、テンポのいい走る姿で描いています。 しかしこの闇賭博が、日本の在日ベトナム人の間にも出回っているという話もあり、人々の賭博に対する麻薬のような習性は消えないんでしょうね。


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迎えに来るという親を数年待っているロム

 

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予想屋と走り屋をしているロム

 

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長屋のみんなに予想の紙をもらう

 

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フックは怪しい胴元とつながっている

 

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二人は、ある意味商売敵だった

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取次ぎの女性はロムにやさしかった

 

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