夜中に突然 「バナナが食べたい!」 と言い出すなど、いつも王様のようなワガママぶりだが、どこか憎めない愛される存在だった。
ある日、新人ボランティアの美咲(高畑充希)に惚れた鹿野は、彼女へのラブレターの代筆を田中に依頼する。 しかし、実は田中と美咲は付き合っていた。 奇妙な三角関係は、鹿野の主治医やベテランボランティアたちを巻き込んで大騒動に。
だが、鹿野の病状は徐々に悪化し、ますます体の自由が利かなくなっていく。 そんな鹿野には、生きているうちに叶えたい夢があった…
今作も実話がベースということですね。
監督は前田哲、「極道めし」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15629671.html を見ていますが、結構良い作品でした。
そして高畑充希、「DESTINY 鎌倉ものがたり」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15278897.html で亜紀子役をしていましたね。 小柄な彼女ならではでした。
物語は鹿野靖明さんの自伝映画ですね。 彼は進行性筋ジストロフィーにかかってしまい、医師からは長くは生きられないといわれていて、さらには入院をして病院で専門のケアをするように言われていました。
しかし彼は自宅で生きる事を決め、多くのボランティアとの生活を始めます。 医学生の田中もその一員でしたが、彼女の美咲が初めてここにきたとき、うっかり田中は彼女だと鹿野に言いそびれてしまうんですね。
そして美咲はそんな自由奔放に振舞う鹿野にびっくり、「何様なの!」といって出て行ってしまいます。 しかし、だんだんと彼がやろうとしている事に何かを感じ始め、気がつくと彼女も積極的に彼のボランティアの一員になっていきます。
今作は、自伝的な作品という一面だけでなく、日本の障碍者に対する取り組みにも一石投じているお話になっていますね。 見ていただけば解りますが、鹿野はどうして親と一緒に住んでいないのか? そしてどうして遠慮をしないのか? 優しくないのか? 本当の優しさとは? 人間らしい生き方とは、健常者と障碍者の距離感、いろんなことを改めて感じさせられる作品でした。
実は私が通っていた中学校には、障碍児だけのクラスがあったんですね。 珍しい中学校だったかもしれません。 その時のことを思い出し、当たり前の風景だとこの中学校では、と思っていましたが、本当にそうだったのかな?
そんな疑問を感じる機会になりました。
田中と美咲は付き合っていた
そして田中は鹿野のボランティアをしていた
そこに美咲もやってきて
鹿野という人間に関わっていく
鹿野というのはどんな人間だったのか?