2010年作品、日向朝子監督、菊池亜希子主演。
貴子(菊池亜希子)が同じ会社に勤める恋人の竹内英明(松尾敏伸)とイタリアンレストランで食事をしている時、英明は何か上の空だった。 そして彼は全く違う話、映画の話をし始め、その後に経理課の村野という女性と結婚すると打ち明ける。
彼の言葉が信じられない貴子は気が動転して何も言えなくなってしまう。 その後、貴子は会社を辞めてしまう。
神保町で古書店を経営しているサトル(内藤剛志)は、一見気ままな暮らしをしているように見える。 常連のサブ(岩松了)が来ては駄話をして時間が過ぎていく。 サブは古本を買っては奥さんに処分されている、しかしまたどんどん買ってしまうのだった。
貴子はただ家で寝たり起きたりの生活になってしまい、心配した母から電話が入り、それにも元気なく答える彼女だった。 そこで母は、弟のサトルに連絡を入れるのだった。
ある日貴子の携帯に留守電が入っていた。 サトルからだったが、始めは一体だれかわからなかった。 しかしよく考えると伯父だったことに気がついて、直ぐに掛けるとそれは店の二階に住み込みで、店を手伝わないかという誘いだった。
働かなければこのアパートの家賃も払えない。引っ越しをして気分を変えるのもいいのかという気にだんだんなった貴子は、後日送られてきたサトルからの手紙と、地図をあてに、森崎書店を訪ねるのだった。と、同時にサトルとの思い出を漠然と思い出すのだった。
幼いころにほんの少 し遊んだ叔父の事を。
身の回りの物を詰め、彼女は神保町にやってきた。 地下鉄を出ると、まぶしかった。 地図の通り歩いて行くと、それは大通りからちょっと入ったところの過度になった。 小さい古書店、そこにサトルがいた。 昔と変わっていなかった。 路地を1本入ると、静かな町だ。 サトルと会うこと自体8年ぶりだった。
2階はほこりまみれで、本の在庫がいっぱいだった。 まずはここを片付けて、寝れるようにしないと、そして彼女の神保町の生活が開始されるのだった…
モデルで女優の菊池亜希子主演の、ほのぼのとした作品、でもこの古書店街の街並みと妙に溶け合った情緒的な作品ですね。
冒頭で出てくる竹内という男、しょうもない男ですが、泣き寝入りはさせないんですね。 ちゃんとある意味けりをつけるところも描かれています。 そうでないと、彼女は本当の意味でリセットできませんから。
神保町は、私の職場から歩いて15分、昔は近くの会社の担当だったので、そこに行った帰りによくぶらつきました。 古書店街なんで、いろんなジャンルの古書店があるんですよね。 大学生の時は、教科書をここで少しでも安く手に入れようと1日かけて探しまくりました(^^)
けっこう揃うもんですよ。
ほんのりとしたいい作品でした。