anttiorbの映画、映像の世界

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her/世界でひとつの彼女

 
今からちょっと未来のお話。 顧客の想いを代筆することを仕事にしているセオドア(ホアキン・フェニックス)、彼の語る(作る)手紙は、読む者の心を揺さぶる。 しかし以前の彼の“作品”はもっと素晴らしかった。
セオドアは、今一人で暮らしている。 最愛の妻キャサリンルーニー・マーラ)に去られ失意の日々を過ごしているからだった。 キャサリンとは、別居という形ではあるが、キャサリンはもう離婚の決意をしていて、後は書類の手続きをするだけとなっていた。
友人のエイミー(エイミー・アダムス)とその夫は、同じマンションに住んでいて、セオドアを心配している。 そして、エイミーは彼に女性を紹介しようとする。
今の生活を変えようとしたいセオドアは、ある女性(オリヴィア・ワイルド)とデートをする。 彼女は子供がいるような感じで、デート自体は上手く行った。 しかし彼女は、もう自分もそんなに時間は無く、付き合うならはっきり将来を考えてほしいと言われると、セオドアはためらい、返事に窮してしまった。 そんな態度に彼女は、急に態度を変え去ってしまった。
そんな中、セオドアは最新の人工知能型OSを見つけ、それを導入することにした。それは、教えられたことを実行するだけでなく、自らが考え進化するというOSということだった。
女性の声のOSは“サマンサ”(声:スカーレット・ヨハンソン)と名乗った。 始めは今までの無機質なOSの声と違うことに驚いたセオドアだったが、細かいところにまで行き届いた会話や、思い遣りを感じウェットに富んだ会話にだんだん親近感を持つようになっていくのだった。
そして仕事にまでその効果は表れ、上司から最近の手紙の内容を評価されるようになっていった。
サマンサは実態を持たないものの、話してみると驚くほど個性的で人間味に溢れている。 セオドアはサマンサに魅了され、相談事や寝る前のささやかなやりとりをし、携帯電話に移して外出するなど、彼女と会話するひとときがかけがえのないものになる。
そしてセオドアはキャサリンとの関係にある決心をするのだった…
 
近くのシネコンでは9月公開ということで、待っていようかなと思いましたが、時間的に行ける状況だったので、ちょっと足を伸ばして観てきました。 近未来という設定ですが、もう手の届くところまで来ている感じを受けました。 ただ、こんなOSができるかどうかはもうちょっと先かもしれませんね。
でも、ちょっとこの作品のサマンサには惹かれましたね。 若いころなら違う感想を持ったでしょうが、今ならこれもありかな? いやこの関係は何かいいのでは? どんどんそう思って しまう自分がいる感じでしたね。
いくつかの理由がありますが、一つはこのサマンサの会話が、セオドアに対して見事というほど、心遣いがされている点ですね。 人間以上かもしれません。 
ただ服従しているのではなく、あらゆるデータから解析しているんでしょうが、それに知能が合わさって、セオドアが信頼していく姿は当然なんでしょうね。
そして実体を伴わないことからの、付き合いやすさもあるかもしれません。
物語は、確かにそうはいかない展開になっていくんですが、こんな別れ方もあるんだな。 でもそれを抑える形のOSも、将来は開発されるのでは? とも思いたくなる展開でした。
でも人間はぬくもりも欲しくなる時もあるでしょう。 セオドアには実は、近くにそ んな存在がいたからこそ、サマンサに夢中になれたとも思えましたね。
なかなかの良作で、いろいろ思いが湧いてくる作品でしたね。
 
セオドアの心にずっといるキャサリン
 
心に穴の開いたセオドアはあるOSを導入する
 
そして彼に気持ちは一変した
 
昔からの友人のエイミー、何でも相談できる異性の友人だ
 
OSはサマンサと名乗った
 
そしてキャサリンと会う決心をするのだが…
 
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