anttiorbの映画、映像の世界

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恋のロンドン狂騒曲


ヘレナ(ジェマ・ジョーンズ)は藁をもすがる思いで、ある女を訪ねてきた。 彼女はクリスタル(ポーリーン・コリンズ)といい、スピリッチュアル的に悩み相談を行う、一種の占い師で大分胡散臭い。 
しかし性格をズバリ言い当てられたヘレナはすっかり彼女を信じてしまう。 ヘレナは夫のアルフィ(アンソニー・ホプキンス)が突如体を鍛え始めて、家を出て行ってしまったことにパニックになってしまった。 娘のサリー(ナオミ・ワッツ)のところへ、足繁く通うようになる。
サリーは一発屋の小説家の夫・ロイ(ジョシュ・ブローリン)と暮らしているが、子供が出来ず、夫の収入はない。 いよいよ彼女が働きに出ることになった。
ロイは義母のヘレナが鬱陶しい。 マンションの窓からふと外を眺めると、迎えのマンションに美しい女・ディア(フリーダ・ピント)を見つける。 そして、窓越しに眺めることを心の慰めにするようになる。
サリーはロンドン市内のアートギャラリーで働き始めた。 オーナーで既婚者のグレッグ(アントニオ・バンデラス)はいい男で、ひそかに憧れ始める。 
アルフィはヘレンと別れることを決めたのだが、一人でこれから生きていくのにも自信がない。色々再婚相手を見つけようとする。 二つの親子の夫婦が、ちょっとしたもつれからどんどん4者別々の方向に向かっていくことになる…

ロンドンを舞台としたラブコメディーですが、老いに対する不安、授からない子供、売れない小説、そんなだれしも持っている日々の生活の中での不安に、ちょっとした小石を投げ込むとこんな風になってしまう物かというお話です。
結局幸せを掴んだのは誰なのか? エンディングだけ見るとヘレナのような気になりますが、いやいや実は・・という物語でしたたね。
シリアスな役が多いような気がするジョシュ・ブローリンや、その方の印象が強いアンソニー・ホプキンスナオミ・ワッツたちは、何か肩の力が抜けたリラックスした演技を見せています。
似合う、似合わないはありますが、プックリ出た腹を出して、ディアのところへ向かうロイの姿は実に滑稽でした。
玉突きのように、けん制し合い、くっつこうとしながら、誰一人なかなか思うようにならない微妙な関係は微笑ましくもあり、じれったくもあり、そこに笑いが出る穏やかな作品でした。(G)

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ヘレンとサリー、この親子の関係はなんとか良好だった

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アルフィとサリー、本来はサリーが何とかするものでは?

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ロイはディアに近づいていく

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上手くいかない二人

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この二人も

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