富山県の刑務所の指導技官の倉島英二(高倉健)。 彼は定年を迎える前に指導技官の資格を取り、受刑者と一緒に役務所内での作業を指導する道に進んだ。 作業の中で、みこしを作る受刑者に指導、アドバイスをしながら、生活をしている。
しかし妻の洋子(田中裕子)を悪性リンパ腫で亡くしてしまった。 入院中から何かにつけて気遣ってくれた、塚本和夫(長塚京三)とその妻久美子(原田美枝子)だったが、一人になってしまい、寂しさを隠せない英二だった。
治ったら二人で気ままな旅に出ようとして、車を手作りのキャンピングカー仕様に改造していたが、それも途中になってしまった。
既定の休暇があるが、彼は仕事に出てきてしまったその日、彼に一人の女性が訪ねてきた。 生前彼女の手紙を預かっていたという弁護士?(根岸季依)から渡された手紙。 生まれ故郷の長崎県の海に散骨してほしいという手紙と、もう1通の手紙があった。 それはその地に局留めにしておくというのだった。
期限までにそこに行ってほしいというのだ。 英二は散骨という妻の遺言に迷うのだった。 しかしとりあえず言うとおり長崎まで行く決心をする。
途中まで作ったキャンピングカー仕様を仕上げ、彼は退職願を出して出発しようとするが、塚本に怒られ休職扱いということで旅立つのだった。 果たして妻・洋子の願いの真意とは?この旅の意味とは?・・・
私自身迷っていましたが、映画の日ということもあり、劇場に行きました。 やはり年配の人が多かったんですが、家族連れも来ていました。 さすがに健さんも年を取ったなあ、と感じるところは歩いているシーンや、長く立っているシーンの一部にありましたが、でも圧倒的な存在感、またちょっと他の人の仕事を手伝うところなどは、この人が80歳?というほどシャキッとしていました。
降旗監督の演出でしょうか、ここで泣いてください!っていうシーンはあまりないんです。 しいて言えば最後の○○さんの正体がわかるシーンですが、英二と、洋子の二人の回想シーンはどれもいい思い出で、ほほえましいものがほとんどでした。
でもです。 家に帰って各々のシーンを思い浮かべるとぽろっと涙が落ちてくる、そんな映画なんですよ。
健さんは強い男性という私のイメージですが、たしかにこの映画でも強い男です。 でもその強さは弾力性に優れていて、どんなものも彼にあたればなぜか勢いが吸収され、穏やかになってしまう、そんな強さを感じました。
すいません、少しネタバレですが、最後散骨するシーンのあの優しさ、素晴らしかったです。 長崎の海に、妻洋子さんが、いっぱいに広がり微笑んでいるようなシーンでした。
生前の妻と
しかしそんな妻を失ってしまう
そして受け取った妻の遺書、旅立つ英二
途中会う謎の男
そして妻が言っていた場所にて