2015年作品、ピーター・ボグダノヴィッチ監督、イモージェン・プーツ主演。
かつてコールガールをしていたハリウッドスターのイジー(イモージェン・プーツ)は、インタビュアーのジュディ(イリーナ・ダグラス)の質問に答えていくのは、彼女がこの世界に入ったきっかけだった。
偶然に出会った演出家アーノルド(オーソン・ウィルソン)は、 一夜の相手に斡旋業のヴィッキー(デビ・メイザー)がリクエストした女性だった。彼はデレクという偽名を名乗り、「君の将来のために三万ドルをプレゼントする」という奇妙な申し出をしてくるのだった。 女優が夢という彼女の言葉に感激し、このお金で演技の勉強をしろという。 しかし条件は今日限りコールガールを辞めろという事だった。
ちょうどその時、彼女はあるオーデションに応募していた。 人生が一変した日だったイジーは、張り切ってそこに向かう。 セス・ギルバート(リス・エヴァンス)と、妻で女優の デルタ・シモンズ(キャスリン・ハーン)が待つ中、審査員は、演出家でなんとアーノルドだった。
突然現れた、昨晩の彼女、妻の前でまずいと思い追い返そうとするが、審査もしないわけにもいかず、本の読み合わせをさせたところ、彼女の出来は素晴らしかった。 それは当然で、話はコールガールの話だったからだった。今の自分と同じ話なので、とてもリアルに台本を読むイジーに、セスもデルタも絶賛するが、アーノルドは即決をしないで検討するとしか言わなかった。
しかしこれは彼女だけの出世物語ではなく複雑な人間関係に発展していくのだった…
「シーズ・ファニー・ザット・ウェイ」という題名で、東京国際映画祭で公開されましたが、通常公開時はこの邦題となりました。 まあ有名なあの作品をもじっているという事と、コメディという事からでしょうね。
ピーター・ボグダノヴィッチ監督作品は、むかしに「マスク」を見ていますが、それ以来でしたね。 好きな作品でしたが、あの作品はジム・キャリーの印象しか残っていません(^^)今作は、監督としてのうまさがよく出ていたのでは?
物語は、イジーことイザベラ・パターソンのインタビュー形式で進んでいきます。 ちょっと抉る様なスキャンダラスな質問を、上手くかわしながら、真面目に隠さず応えて行きそれが映画になっているんですね。
楽しいのはセラピスト役のジェーン・クレアモンドですね。 ジェニファー・アニストンが演じていますが、彼女のキレキレ具合がいいですね。この作品、イジー以外は強い女というか、思いっきり怒る二人の感じが楽しい。 そして開いた時間にすぐ女を呼んでしまう、アオーノルドとセスが、結局似たもん同士というのがまた男の浅はかさが出ています。
そんな複雑な絡みの人間関係がまさに映画のように最後は落ち着いて行く、という展開が気持ちいいですね。
イモージェン・プーツは「ニード・フォー・スピード」http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/11725806.html で、バイヤー役で出ていましたが、小気味いい演技と、可愛いルックスが大いに目立っていました。 また、「25年目の弦楽四重奏」http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12962205.html では、芸術家夫婦の娘で重要な役をしていましたね。 可愛さがある美人で、華があります。
ちょっと拍手がわくほど、快活な笑える作品でした。(G)