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県庁おもてなし課

2013年作品、三宅喜重監督、錦戸亮堀北真希出演。

高知県、自然に囲まれたこの県は観光収入が少ないのが悩みだった。 1987年県庁において、そこに画期的な意見を出した男がいた。 彼は 「パンダ誘致論」 というビジョンを打ち上げた。 しかし賛同者は現れず、結局彼は窓際に異動となり、そして県庁を追われた。
10数年後、神戸にパンダが来た時、神戸にたくさんの観光客が来た。 そしていま高知県庁の観光部に観光促進を目的とする “おもてなし課“ が発足した。
メンバーは下元邦宏課長(甲本雅裕)、近森圭介松尾諭)若き職員・掛水史貴(錦戸亮)など4人。 早速取り掛かったのは地元高知県出身の有名人に観光特使就任を要請する事だった。
そしてやっと名簿のできた1ヶ月後、一本の電話が入った。 県出身の小説家・吉門喬介(高良健吾)からだった。 1ヶ月経って何の連絡もない “おもてなし課” に彼は痛烈な言葉を浴びせる。 役所仕事と民間感覚のズレを鋭く指摘され、思いっきり馬鹿にされた言い方をされる掛水だが、言っていることすべて当たっていた。
そして吉門は二つの提案をする。 「県庁外部から女性を雇うこと」、 「『パンダ誘致論』を調べること」。
そして直ぐに”パンダ誘致論”を調べ始めるが、聞く人みんなが 「知らない」 「関わり合いたくない」 「勘弁してくれ」 と言われ埒があかない。 
最後に資料室に行って過去の資料を調べようとすると、アルバイトで資料整理をしていた明神多紀(堀北真希)がその記録を迅速に見つけ、そして資料として提出してくれた。
彼女の仕事の手際良さ、掛水は彼女を臨時職員に推薦するのだった。 そして彼女の資料からパンダ誘致論を唱えた男・伝説の元職員・清遠和政(船越英一郎)にたどり着くのだった・・・

阪急電車 片道15分の奇跡』http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/5096445.html で手腕を発揮した三宅喜重監督の第2弾です。
監督は関西テレビのプロデューサーなんで、今回も関テレ系の作品ですが、今回も面白かったです。
高知県には実際にこの課があるそうですが、こんなハートフルの物語があったらホントに行きたくなるような県に見えますね。 確かに実際に高知県の紹介がされていますが、太平洋に面して、山あり、川あり、本当に自然豊かな県ということがわかります。
またこの作品でも方言がいい味を出しています。 近年心が温かくなる邦画作品の多くは、この地元の方言を使うことがキーポイントではないでしょうか。
そして、この作品の堀北真希の表情、メイクが非常にスッキリと見えました。 本来バッチリとした美形の彼女が、この作品では透明感のある、高知美人として描かれていました。 素直な面と意志の強い面、それでいて必死に掛水を支えようとするいじらしい面、この作品の彼女は最高でしたね。
ほかのキャストも良かったのですが、ただひとりといえば彼女を取り上げたいですね。
ラストはサラッと終わっていますが、これは終わりの無い県のテーマということを表しているんですね。 爽やかないい作品でした。


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こんな課が出来ました

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伝説の職員と、民間の若い女

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父の無念さを背負いながら、民宿を切り盛りする娘

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高知へ帰ってくる吉角

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ふたりのコンビははたして

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