anttiorbの映画、映像の世界

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東京島

2010年作品、篠崎誠監督、木村多江主演。

夫婦二人きりの船旅だった。 しかし不幸は突然に襲った。 二人は嵐に遭い難破してしまってたどりついたのは無人島だった。
二人の力では船を作ることはできず、夫の隆(鶴見辰吾)はこもり気味になり、妻の清子(木村多江)は悶々とした生活だった。
そこになんとフリーターの男たち16人が流れついてきた。 ここから清子の人生が変わったのだった。 島で唯一の女性清子は、みんなから大事にされ始めたのだった。 夫はしばらくして死んでしまい、とうとう若いフリーターとの生活が始まった。
43歳の清子は女王様のようだったが、中にはそれをよく思わないものもいた。 
群れから離れるように一人で暮らすワタナベ(窪塚洋介)は何かと清子とぶつかった。なぜ女というだけでちやほやされるのか? ただの年増の女じゃないのか? また一人寺院を開いている男・マンタ(染谷将太)はこの島に無い物は心のよりどころ・宗教だと言い教祖?となる。
そしてみなこの島を 「東京島」 と呼ぶようになる。
ただ毎日の食料を取りながら、船が通って救助されるのを待つだけの生活に変化が起きる。 明らかに中国人と見える男たち6人が上陸してきたのだった。 ざわめき立つフリーターたちだが、ワタナベだけはなぜか彼らとウマが合うのだった。
言葉は理解できないのだが意思疎通ができているのだった。 中国人はどうやら密航者らしいのだが、運悪くこの島に流れ着いたらしい。 23人のこの島での不思議な生活が始まるのだった・・・

桐野夏生の小説の映画化ですね。 前もって調べること無く見てみました。 サバイバルものなのでもっと殺伐としているのかと思いましたが、意外とのほほんとしている展開でしたね。
緊張感はほとんどないんですが、中国人という異分子が島に入って来ることからちょっと期待感がありましたが、それも何か溶け込んで行ってしまうところが、何かふわっとした印象をと良くしていました。
ただ主演の女優・木村多江の不思議な感覚がこの映画の肝ですね。 彼女は脇で使うと大変いろいろな役をこなす女優さんですが、真ん中に据えるとどうなるかというところがちょっと見ものでしたね。
キレた役、薄幸な役、一途な役、何でもこなせる彼女が平凡な主婦が激変する環境の中、生活も、感情も振り回されていく姿がちょっと儚かったですね。
でもちょっと強い執念を感じる作品でした。

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無人島に流れ着き夫を失う清子

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流れ着いた男たち・ワタナベ

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さらに中国人たちも流れ着いてくる

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たった一人の女性、女王様の様

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そして脱出を試みるが

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