2010年作品、マーヴィン・クレン監督、ミシェル・フイス、テオ・ターブス、アンドレアス・シュロウダー出演。
ドイツのベルリン。 ウィーンの田舎で配管工をしているミシェル(ミシェル・フィス)は、遠距離恋愛中のガービから一方的に別れを告げられ、それは何かの間違いだろうと彼女を追ってベルリンに来たばかりだった。
彼女は、仕事の関係でちょっと前にウィーンからベルリンに来ていたという事だったのだが。 「部屋の合鍵を返すだけなんだ」 と口では言って、彼は未練が大きくあるようだった。
そして彼はガービのアパートに入るが、そこで白目を剥いて涎を垂らしてくる男に襲われる。 事態が飲み込めない彼は、たまたま廊下にいた少年(テオ・トレプス)と一緒に走って逃げ、何とかガービの部屋に入ってドアを閉める。
部屋にガービの姿はなく、ドアの外にはあのおかしな連中がうろついている。 アパートは中庭を囲んでコの字型をしている5階建てくらいの建物で、中庭をゾンビどもがうろついていた。 何人かの住民がアパートの窓から顔を出し、生き残っていることがわかる。 だが、食料の蓄えはないし、いずれゾンビどもが襲ってくることは火を見るより明らかだなのだった
テレビをつけると 「凶暴化する新型ウイルス感染が広がっていてベルリンの街に溢れかえっている。 噛まれると感染する」 というニュースを繰り返し流していて、それによると体内に入ったウイルスはアドレナリンと接触することで活性化し、人間を凶暴化させるらしい。 という事は、鎮静剤を服用することで発症が抑えられるらしい。しかしやがて,テレビ放送も途絶えてしまう。
しかし、ガービの部屋もやがてゾンビに襲われ、ミシェルは辛くも天井裏から屋根裏に逃げることができ、一方、少年はたまたま持っていたデジカメのフラッシュがゾンビに対する武器になることを偶然発見する。
そして、アパートの生き残り4人が集まり、川岸まで行ってボートに乗り、水上を逃げようという計画をたてるのだが…
時間としては70分弱の短い作品です。
監督はマーヴィン・クレン、「ABC・オブ・デス 2」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14949439.html に参加していました。 あとは未公開作品が1本あるようですね。
主演はミシェル・フィス、監督作品にもう1本出ていますが、初めての俳優さんです。
物語は、恋人を追ってベルリンにやってきた男・ミシェルの物語です。 恋人にフラれた彼は、鍵を返す口実で、もう一度よりを戻したいようなんですね。 しかしそこベルリンで謎の病原体の感染が起こってしまいます。
面白いのは、この ウィルスが体の中に入ると、アドレナリンと反応するというところですね。 ゾンビに効く薬というわけではないのですが、ゾンビになるのを抑える効果があるという設定になっています。 逆に言うと、噛まれてしまっても何とか時間を稼げるわけですが、薬が切れてしまうと最後ですね。
ゾンビ映画って、たまに愛の物語も入ってきますが、これも一つの愛の形を最後に見せてくれます。
なかなか短い中に、見るべきところのあるゾンビ作品でした。
ふられた彼女を追ってきたミシェル
しかし変な輩に襲われ、若い男と部屋に逃げ込む
中庭はゾンビたちがうごめく
そしてどんどん感染していく
脱出路を探るが