anttiorbの映画、映像の世界

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オン・ザ・ミルキー・ロード


隣国と戦争中のとある国で、コスタ(エミール・クストリッツァ)は右肩にハヤブサを乗せ、村から戦争に行った兵士たちにミルクを届けるため、毎日ロバに乗って銃弾をかわしながら前線を渡っている。 彼は、戦いの中飄々とミルクを運んでいるので、村人からは少し変わっている、おかしいのではないかと陰口を言われていた。
国境を隔てただけの近所で続く戦争がいつ終わるのか、誰にも分からなかった。 それでも村には呑気な暮らしがあり、おんぼろの時計に手を焼く母親と一緒に住んでいるミルク売りの娘ミレナ(スロボダ・ミ チャロヴィチ)は美しく活発で、村の男たちはミレナ目当てでこの家のミルクを注文する。
そのミルクの配達係に雇われているのがコスタで、ミレナはコスタに想いを寄せていた。 戦争が終わったら兵士である兄ジャガ(プレドラグ・“ミキ”・マノイロヴィッチ)が帰ってきて、この家に花嫁として迎える女性と結婚する。 その同じ日に自分もコスタと結婚するという計画をミレナは思い描く。
ミレナのところに、斡旋業者の男(バジラム・セバスチャン)がやってきた。 そして二人は町の、女たちが集められている場所に行く。 そこに一人の美しい女がいた。 男はその女の経歴を簡単に説明するが、今は刑務所にいる将軍から逃げてきた女だった。 だから将軍が刑務所から出てくると、追いかけてくる恐れがあること、さらに裁判で将軍に不利な証言をしたことを告げられるが、ミレナは兄の結婚を急いでいたので、その女性に決めてしまう。
コスタはミレナの求愛に気のない素振りで話をそらすばかりだったが、そんな折、家に花嫁(モニカ・ベルッチ)がやってくる。 彼女は、ローマからセルビア人の父を捜しに来て戦争に巻き込まれたという絶世の美女であった。
彼女のことを遠目から見ていたコスタだったが、コスタは、なぜか彼女に初めから惹かれたのだった。
まもなく、敵国と休戦協定を結んだという報せが舞い込む。 久々に訪れた平和に村人たちはどんちゃん騒ぎを繰り広げる。 やがて戦争が終結し、ジャガが帰還する。 コスタの気持ちはさて置き、ダブル結婚式の準備は着々と進むのだった。
しかし、過去に花嫁を愛した多国籍軍の英国将校が、彼女を連れ去ろうと特殊部隊を村に送り込んで来るのだった…

家畜たち、ハヤブサ、そして蛇、豚の血のプールに飛び込むアヒルたち、何か面白いオープニングで始まるこの作品、セルビア=イギリス=アメリカの合作映画ですね。
監督・主演がエミール・クストリッツァ、「アンダーグラウンド 完全版」 も公開され、ちょっと前に来日をしたようですね。 監督、出演作とも今作で初めてです。
そしてモニカ・ベルッチ、近作は 「007 スペクター」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13697958.html ですが、「サイの季節」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13714827.html も凄い作品でした。 またもっと若い頃の作品をもっと見て行きたいですね。 今とは違った美しさも堪能したい。
しかし今作では、私はミレナ役のスロボダ・ミ チャロヴィチに惹かれますね。 ユーゴスラビア・レスコヴァツ出身という事で監督の他作品にも出演しているようですね。
さて、はっきりとは語られていませんが、ヨーロッパのどこかの戦争を描いたお話、内戦なのか、国同士なのかもはっきりしていません。
敵の弾がいつも飛び交っている中、村人はいよいよヤバくなるまで普通の生活をしているんですね。 あまり近代戦争という感じではなく、敵機が来たときは緊張感が走りますが、せいぜい1機程度です。
この作品ロバ、ハヤブサ、蛇が結構節目のシーンに出てい来るんですね。 そしてハヤブサはもう相棒といった感じ、もちろんロバがいなくてはミルクを運べません。 面白いのは、たまたまこぼしたミルクを蛇が飲み始めるんですね。 それから毎日そこに来ては、コスタは蛇にミルクを上げるようになります。
その行為が実は彼を生き延びさせることになって行きます。
長閑な、そしてやんちゃな展開で、ラブコメか? なんて思って見ていると、後半はそうではなくなってきます。 戦争が終わってやっと落ち着いた生活が始まると思ったら、この村は大変なことになっていくんですね。
“ミルキー・ロード” の意味と、最後の石運び、ちょっと思いがけない悲しいラストにびっくりでした。

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戦争はしているが

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のどかで自然豊かな村

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そこにやってきた美しい女性

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コスタは彼女に惹かれてしまう

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しかし終結した戦争だったのに特殊部隊がやってくる

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二人は結ばれるのか?

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