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殺戮にいたる山岳

2016年作品、イ・ウチョル監督、アン・ソンギ、チョ・ジヌン出演。

老女(イェ・スジョン)は一人山の中に食事と焼酎を運んでいる。 そしてトンネルの前にそれを並べ、中に向かって話しかけていた。
15年前に鉱業所で起きた死亡事故をきっかけに、今では誰も寄り付かなくなった山。 老女の息子はそこで命を落とした。 今も供養のため食事を運んでいるのだった。
その事故で重傷を負いながらも生き残ったムン(アン・ソンギ)は、空砲の銃を持って狩りを装い、毎日山の中を彷徨い歩いていた。
老女は、帰り道何か光る部分を見つける。 そして、その部分を覗いてみると、金のような部分が見えていた。 彼女は警察に通報する。
電話を取ったのはパク(チョ・ジヌン)という刑事だった。 老女に連れられ険しい山に入って行き現場を見るが、パクは 「これはよく金と間違う黄鉄鉱だ。 こんな山で金が出るはずがない」 と老婆に告げる。
しかしパクは、すぐに双子の兄に連絡を取り、猟師たちを集め、狩りをするように見せかけ、山に入って行くのだった。 彼は山に地滑りが起きたことにして、他の人間には入山禁止にすることにした。
一方、ムンは入山禁止の札が出ているところに数台の車が止まっていることを不審に思う。 毎日警察に行き、空砲の空気銃を借りに行くムンは、そこでパクとすれ違っていたが、彼の車もそこにあったのだった。
金が見える場所に行ったハンター一行は、早くも胸算用を始める。 しかしそこに老婆が現れる。 自分をだましたのだなとパクを罵り小競り合いになった時、一人が金属探知機に触って大きな音が出てしまう。 その拍子に、老婆ともみ合っていた男が老婆を突き落してしまうのだった。
彼女は動かなくなってしまう。 死んだと思い、死体の処分に困っているとき、老婆を探しに来た少女・ヤンスン(キム・ヤンス)が山に入って来てしまう。
ハンターた ちは彼女を捕えようとするがその時、ムンが現場を見つけるのだった…

韓国の山には金山が眠っているんでしょうか? 確かに場所によっては鉱物資源がある韓国、日本はいろんなものが枯渇していますが、まだ韓国の山間部はいろんなものがあるんでしょうかね?
監督はイ・ウチョル、2005年に1作撮っていますね。 主演はアン・ソンギ、多くの作品に出ているベテラン俳優さんですが、「神の一手」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14956560.html で神様役をしていました。 そして金をくすねようとする双子役でチョ・ジヌン、「お嬢さん」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14904418.html 「最後まで行く」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14814197.html いずれもなかなかの悪役を演じていますね。 あまり良い役をしている彼を見た事がない(^^)
物語は金に目がくらんだハンターたちと、老女と孫を救おうとする心に傷を持った男との戦いの作品です。 冒頭のシーンは何やらオカルトの感じを受けますが、そういう作品ではないんですね。
トンネル事故により、この山はある意味呪われた山になっていますが、実はこの山の持ち主は老婆の息子、ヤンスンの父親なんですね。 しかしそれも半分騙されてこの山を買ってしまい、何とかここから資源を採掘しようとして事故を起こして命を失ったという事みたいです。 その辺りは細かく触れられていませんが、流れか らそういう感じなんですね。
たった一人の年老いた男が、まだ若いハンターたちに立ち向かう。 勝ち目はなさそうですが、しかし意外にそうでもないこの作品、韓国作品独特の迫力が感じられます。

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金を確かめに来た刑事とハンターたち

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そして巻き込まれるヤンスンとムン

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襲い掛かってくるハンターたち

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そして戦いが始まる

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刑事の上司はこの騒ぎをまだ知らない

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