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ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ

2016年作品、マイケル・グランデージ監督、コリン・ファースジュード・ロウニコール・キッドマン出演。

1920年代のニューヨーク。 アーネスト・ヘミングウェイドミニク・ウェスト)の『老人と海』 やスコット・F・フィッツジェラルドガイ・ピアース)の 『グレート・ギャツビー』 などの名作を手がけた編集者マックス・パーキンズ(コリン・ファース)の元に、分厚い原稿が届けられる。
作家の名前はトマス・ウルフ(ジュード・ロウ)、彼は今まで数社の出版社に原稿を持ち込んだが、どこに行っても門前払い、価値の無い物と言われていたのだった。
しかしマックスは、その手書きの分厚い原稿を読み始め、そこに作者のトマスが現れる。 トマスの必死さも さることながら、この荒削りな原稿に興味を持ったマックスは、一時金500ドルを彼に私読んでみたいというのだった。
自分の原稿がお金になり500ドルをもらった。 感激した彼はすぐにある女性のところを駆けつけるのだった。 それは彼の愛人で、年上で家を捨てて彼のもとに来たアリーン(ニコール・キッドマン)だった。
マックスは彼の原稿を本にすることを決めるのだが、その編集作業を一緒に根気強くする条件を付ける。 作家にとって必要以上に手を入れられるのは不本意だが、マックスの熱意と人柄を信頼し、トマスはマックスの家にも招待され、妻のルイーズ(ローラ・リニー)や娘たちにも紹介される。 父とは全く違うタイプの、嘘がつけず、言いたいことがすべて口から出てきてしまうトマスに、ルイーズはちょっと困った表情を見せるが、娘たちは彼に懐き始める。 その中でもナンシー(マケーナ・マクブリルトリー)はいたくトマスのことが気に入ったみたいだった。
その日から彼らの共同作業は始まり、やっとのことで、トマスの処女作が出版されることになった。 『天使よ故郷を見よ』 はベストセラーとなり、マックス夫妻と、トマス、アリーンで、小さなお祝いをするのだった。
しかし次作の原稿をトマスが持ち込んだ時、マックスは仰天する。 それはとてつもない長編で、原稿が段ボール箱数箱あるのだった。 トマスの書きたい衝動、やる気は尋常ではなかった。 そしてマックスはこれも出版する気になり、さらなる過酷な編集作業をし始めるのだったが…

監督はマイケル・グランデージ、初監督作品ですね。 主演のマックス・パーキンズはコリン・ファース、少ない登場人物ですが、これはマックスと、トマスの伝記映画となっています。
時代は世界大恐慌の時、世界全体が不景気となり、いずれ来る世界大戦前夜の暗い世相の時ですね。 マックスは 「ニューヨーク・タイムズ」 編集者を経て、出版社「スクリブナーズ」 の名編集長となり、絶えず帽子をかぶっています。
劇作家の妻と結婚5人に娘がいるんですが、男の子がいないんですね。 だから彼の中でトマスは息子のように感じたんではないでしょうか? 
ルイーズは初対面の時にそれを感じ、失礼なことをつい口から出るトマスを窘めることを控えましたから。
この作品対照的な女性として、トマスを盲愛するアリーンが出てきます。 ニコール・キッドマンが演じていますが、独占欲の強い彼女は、トマスの作品がヒットするのを複雑な感じで見ていましたし、そしてベストセラーになってからは、はっきりとマックスを敵対視し始めます。 ジェラシーですね。 そんな彼女にルイーズが忠告するところが結構迫力があ るんですが。
この作品原題が 「GENIUS」 なんですね。 トマス・ウルフのことを言っていると思いますが、確かに彼は書くことに取りつかれたような天才だったのかもしれませんし、唯一それを見抜いたのがマックスだったんでしょうね。
この後、ヒットを飛ばし続けるトマスでしたが、だんだん彼の嫌な面が出てきてしまうんですね。 そしてとうとう…
マックスが唯一帽子を取るシーンが大変印象的なこの作品、一人の天才と、それを見出した有能編集長の情熱のドラマでした。

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敏腕編集長のマックス

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初めて原稿が金になったトマス

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愛人のアーリンに報告

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直ちに編集作業を

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没頭する二人

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