1949年作品、キャロル・リード監督、ジョセフ・コットン主演。
なかなかドイツ語が解らないホリーだったが、ホテルになんとか入った。 しかし、訪ねるはずだったハリーの家に行くと、門衛(パウル・ヘルビガー)は片言の英語で、ハリーは自動車事故で死亡したことを告げる。
ホリーは、ハリーの葬式に出席することになってしまうのだった。
ホリー、は墓場で英国のMPキャロウェー少佐(トレヴァー・ハワード)と連れになり、ハリーが闇屋であったという悪いうわさを耳にするが、彼は信じる気になれなかった。
ハリーは、生前女優のアンナ(アリダ・ヴァリ)と恋仲であったが、彼女と知り合ったホリーは、彼女に対する関心も手伝ってハリーの死の真相を探ろうと決意、ハリーの宿の門衛などに訊ねた結果、彼の死を目撃した男が三人いることをつきとめた。 そして死体を運んだのは3人という事でその3人を当たることにしたのだった。
そのうち二人はようやくわかったが、“第三の男”だけはどうしても判明しない。 そして見つけた二人とも、運んだのは二人だったと、言い張るのだが。
そして、ホリーは何者かに脅かされはじめ、アンナと帰る途中、人だかりを見つける。 それは門衛が殺されてしまったということだった。 そしてそこにいた子供がホリーの事を指し、「彼が殺したんだ」と叫び始める。
この作品は以前、海賊版?のDVDを貰ってみたことがあるんですが、なぜかそれはここまでのところで終わっているんですね。 だから全長版(当たり前ですが)は初めて全部見ました。 てっきり短編なのかとバカなことを思っていました。
監督はキャロル・リード、初鑑賞の監督ですが、いずれ他作品を見る機会も多くなるでしょう。 今作品は、なんといっても題名の“第三の男”のオーソン・ウェルズの存在感ですね。 実は生きていた謎の男、にやりと笑いながら友のところに現れ、不気味な感じで消えていく。 初めに出てきたシーンはゴーストのようでしたね。
彼は聞くところによると、映画界から干されていた時があり、有名な英会話の教材で、しばし食いつないでいたという事を聞いたことがあります。
物語は、作家のホリーが、ハリーが生きているという事を前提で調べていくサスペンスなんですが、なんとも、悲劇的なラストで終わります。
またラストの下水道シーンでも、ウェルズがごねたという逸話もあるようですね。
音楽が軽快な感じなんで、独特というか、サスペンス色が薄れてしまうんですが、ふわっとした印象になってしまった作品でした。
ハリーの死を調べる二人
殺人犯にされるホリー
しかしハリーは生きていた
謎の多いハリーと再び会うため
そしてハリーは追い詰められる
全てが終わった後、アンナは