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仁義なき戦い 代理戦争

1973年作品、深作欣二監督、菅原文太主演。

昭和三十五年四月、広島市最大の暴力団村岡組の第一の実力者・杉原(鈴木康弘)が、博奕のもつれから九州のやくざに殺された。 杉原の兄弟分打本組々長打本(加藤武)はこの時、きっちりと落し前をつけなかったために、村岡組の跡目をめぐって熾烈な抗争が起こることになった。
広能(菅原文太)は、スクラップ工場の警備の役をしながら、小さな組を率いていた。 しかし小さいながらも、人脈は広く、村岡組とは強いパイプを持っていた。 山守(金子信雄)はそこに目を付け、村岡組の跡目に野心をもち、広島に顔の利く広能を強引に山守組傘下に復縁させるよう長老の大久保(内田朝雄)に根回しをする。
返事を保留していた広能だが、舎弟の不始末で資金的に穴が開いてしまい、結局山守の組に戻ることになる。
一方、打本も、村岡組の幹部江田(山城新伍)と共に広能と兄弟盃を交わし、更に日本最大の暴力団、神戸の明石組へ広能を介して盃を申し入れた。そして、打本は明石組々長明石辰男の舎弟相原(遠藤辰夫)と兄弟盃を交わした。
一方、神戸の明石組は同じ神戸の巨大組織・神和会との抗争真っただ中だった。 それは神戸にとどまらず、西日本全体に飛び火していた。 特に福岡で起こった抗争には、明石組幹部・岩井組組長・岩井信一(梅宮辰夫)が出て行き、逮捕されてしまう。
そして両組織とも広島に狙いを定めていた。 ここを取った方に軍配が上がると思っているのだった。
そんな時、村岡組長(名和宏)が体調悪化のため引退をすることになる。 そしてその後目になんと山守が着くことになるのだった。
ここからまた大きな火種が発生するのだった・・・

今作から、副題の通り、今までの広島という抗争地から、神戸も巻き込んだ一大抗争に発展していきます。 まあ前作から神戸の匂いはぷんぷんとしていたんですが、そこに加藤武演じる打本の存在が別の意味でクローズアップされてくるんですね。
村岡組という広島の最大組織の頭が取られるという大事件に、普通なら弔い合戦で、ナンバー2が陣頭指揮を取り、大抗争になるんですが、彼は今で言うインテリやくざの走りだったんでしょうか?
でも当時は、バチバチの時代でしたから、そんな生ぬるい実業家ヤクザは敬遠されていくんですね。 でもこういう人間は集金力がある、だからなかなか殺されないんですね。
そこへちょっかいをかけるのがこれまた世渡りが上手い山守、そして生粋の任侠の広能とはやはり相容れない関係になっていきます。
また今回から、小林旭が登場して、役名も字が違いますが“アキラ”なんですね。 そして成田三樹夫山城新伍と、幹部形成していきます。
でも強面の3人も、ちゃんと周りを見ているんですね。
神戸も明石組と親和会と2大派閥がありここも広島の勢力図に関連してきます。
そして広能は、相変わらず呉でスクラップ業をしているんですね。 ちょっともどかしいんですが、この辺は史実に沿っているんでしょう。
5部作の3作目ですが、実は次作で決着の予定だったそうです。

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村岡組ナンバー2の打本が腰が引けていた

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しかし周りは武闘派ぞろい

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広島の地盤を狙う山守

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呉で小さいながら組を持つ広能

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大久保のとりなしで、打本と手を結ぶ広能

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