ここコロッセオは、グラディエーターたちの戦いの場であったが、戦いの残虐さがどんどん増していたのである。 それに熱狂する市民たち、そこに見覚えのある、人物を見かけた。 ケイオニウス(北村一輝)であった。 相変わらず女たちが群がっていたのだが、ルシウス(阿部寛)が声をかけると彼は怪訝そうな顔で言い返してきた 「お前は誰だ?」、今度はこちらが怪訝な顔になってしまった。
何度も会っていたケイオニウスだったのに、そしてその直後思いもかけない行動に、なんとお尻を触ってきたのだった。 「ケイオニウス様は男色のケもあるのか?」 しかし腑に落ちないこともあった。 ケイオニウスは、ハドリアヌス帝の命令で、辺境警備の地にいるはずなのに、どうしてここに居るのか?
ルシウスは、アントニヌス(宍戸開)からある命令を受けた。 傷を負ったグラディエーターたちの浴場のことだった。 彼達の浴場を整備して欲しいというのだ。 コロッセオの地下にあるその浴場はひどいものだった。 お湯を沸かしているだけで、これでは治癒効果もなく、ここにいる戦士たちもただ居るだけに近かった。
思い悩むルシウス、ここでは温泉も出ない、一体どうしたらいいのか? その時、ルシウスはまた例のごとく、お湯の中に引き込まれてしまった。
そこには、また平たい顔の一族がいた。 そして、彼らの体は一様に大きく、頭にはズッキーニのようなものを乗せていた。 彼らは、小さいコロッセオのようなところで戦っていたのだが、ローマに比べて、紳士的な戦いだった。
円形の場所から出ると負け、そして観客たちは興奮すると、ふかふかな四角い布を投げ入れるのだった。
そして風呂場に戻ると、そこには足の形をしたいぼいぼの踏み台があり、その太った男たちが乗っては、気持ち良さそうな顔をしていた。 また座席がうねる椅子もあった。 さらに色の付いた粉を入れるとお湯の色が変わった、その湯に入ってみると、なにか保温効果がある感じだった。 そして元のローマに戻ったルシウスは早速それを生かした、浴場を作るのだった・・・
1作目は2度の劇場鑑賞をしました。 久しぶりに劇場で大笑いした作品でした。 ツボにはまった作品でしたね。 さてこの2作目はどうでしょう?
パターンとしては、もちろん1作目と同じなんですが、前作で、病から立ち直り、テルマエ(浴場)を生かし、今後の帝国の路線を変えるところから引き継がれています。
冒頭のケイオニウスの謎の行動がこの作品の肝で、謎解きなどないだろうと思っていたこの作品の唯一のトリックでしたね。
同じパターンの冒頭は今ひとつでしたが、“与作”のシーンからエンジンがかかってきて、2、3度目のタイムスリップあたりからは、テンポが上がりいいリズムになってきました。
ヒットしだいで3作目なんですかね。
コミックスは再開予定が延期になっているようですが、ネタさえ仕込めばもう1作くらいみたいですね。 時代を超えたロマンスもちょっと種を蒔いた感じでもあるので、見たい気がします。