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神様のベレー帽~手塚治虫のブラック・ジャック創作秘話~

2013年作品、監督:三宅喜重、プロデューサー:安藤和久、大島優子、草彅剛主演。
 
”漫画とは?それは今は日本が世界の誇るコンテンツ。 市場規模は3700億円/年、いろんなジャンル、物語がある。 そしてこの漫画文化を根付かせた男がいた”
その名は手塚治虫、漫画の神様と称され、60年の生涯に漫画を描き続けた男。
編集者の小田町 咲良(大島優子)は秋田書店の入社したのだが、今回ブラック・ジャック40周年記念の特集の担当になった。 しかし彼女は手塚作品を読んだことが無いのだった。 呆れる先輩社員・石坂 嗣雄(田中圭)。 どうしてお前がうちの社員になったと不思議がる石塚だった。
そんな小田町が唯一読んだことのあるのがこの 「ブラック・ジャック」 だった。 しかし彼女が読んだのは病院の待合室でちょっと読みかけただけであった。
漫画雑誌には、絶えず漫画を持って売り込みに来る漫画家志望の輩がいる。 先日もそんな一人・狭間士郎(中村晴日)がやって来たが、相手をしたのが小田町であった。 彼女は狭間に 「もう31歳なんだから、面白くない漫画しか書けないんなら、あきらめた方がいい」 そうはっきり言ってしまった。
石塚は小田町に手塚漫画をまず読めと、ブラック・ジャック全巻を渡された。 途方に暮れる小田町、デスクに戻ってと言うと、資料室で今日中に読めと言われる。 サボってトイレに行く小田町、仕方なく戻ると、何やら不審な黒い男が資料室に入っていく。 あわてて後を追い資料室に入ると、謎の男(小日向文世)が本を指さしている。 そこには手塚のキャラのスパイダーが動いていた。 「お迎えでゴンす」 そうスパイダーが言った瞬間、恐るべき速さで時計が逆回りを始めた。 
まばゆい光に包まれた小田町は、目を覚ますと変な服を着ていた。 いかにも古臭い。 同じ資料室だが雰囲気が全然違う。 部屋を出ると皆何か古臭い。 「冒険王」 「まんが王」 の表紙が掲示板に張ってある。 そこにさっきの謎の男がいた。
 彼が言う 「ようこそ昭和48年へ、心配無用、万事上手く取り計らってある。」 そう言い残して去ってしまった。 
男を追いかける小田島だが、男とぶつかった。 なんとその男は誰あろう“手塚治虫”(草彅剛)だった・・・
 
手塚治虫作品は、ある程度大人になったころから読み始めました。 子供のころはもっぱらギャグ漫画が好きで、赤塚不二夫ばっかり読んでいましたね。 単純なギャグ漫画が幼いころには一番嵌りやすかったんでしょう。 週刊漫画は、少年マガジンを読んでいて、のちにジャンプも読み始めました。 その頃からスポーツ漫画にも興味が湧いてきていました。
しかし手塚作品はマガジンの 「三つ目がとおる」 が不定期連載で掲載されていましたが、そんなに好きではありませんでした、というか何か難しく感じていました。
しかし高校生くらいからですか、だんだんと手塚漫画を読むようになりました。 全部読んだわけではなく、このドラマの 「ブラック・ジャック」 は全部読んではいません。 でも歴史物やSF作品 、ホラー系などは好きな作品は結構ありました。 今でも好きなのはやはり未完で終わった 「火の鳥」 シリーズでしたね。
 
このドラマは大島優子主演ということで見たんですが、改めて手塚治虫の強烈なプロ根性というか、完璧主義者というか、鬼気迫る生き方がよく出ていましたね。 いろんなところで語りつくされている彼の漫画に対する、一種狂気をはらんだ情熱ですが、それをまた思い出させる作品でした。 
虫プロを潰し、いったんはあきらめたアニメーションを再び始めるところは、有名な話ですね。 しかし漫画家は今でも長生きできない職業ですよね。 特に週刊誌の連載の苦労はいろいろな漫画家が語っていますね。
私の好きな小林よしのりも、デヴュー当時の辛さをたびたび語っていますが、この作品では60年の一生を凝縮した彼の壮絶な生き様を表していました。 
タイムスリップという設定、また手塚役の草彅剛のキャス ティング、演出はちょっと? とも思いますが、この昭和48年というのが手塚治虫の転機だったことがわかる興味深い話でした。
その口火を切ったのが 「ブラック・ジャック」 だったんですね。 関西テレビの制作ですが、何か今では忘れかけているアナログで、大変熱い息吹を感じる巨匠の伝記ドラマでした。 大島優子も熱演でした。 ちょっと古臭い当時の服装が地味な女の子を作り出していましたね(^^)
 
大島優子については、AKB48卒業後、どんな作品に出るのか? 大変興味があります。 正直いままで、女優としては、嵌り役が無く、器用にこなすけど印象に残る作品が無いのが実感です。 しいて言えば「安堂ロイドA.I. knows LOVE?〜」 かもしれませんが、何か彼女の女優としての演技は、まだ良さが出ていません。
一度弾けた役で主役を張らないとと思っています。
完全卒業の時にはまた、彼女の作品を記事にしたいと思います。




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手塚治虫特集の担当になってしまった小田町

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そして、過去に飛ばされてしまう小田島

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