anttiorbの映画、映像の世界

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酔いがさめたら、うちに帰ろう。

2010年作品、東陽一監督、浅野忠信主演。
 
飲み会で盛り上がる若い奴ら、それを横目で見ながらビールを飲んでいる男・塚原安行(浅野忠信)。 そして塚原はバッタリ倒れてしまった。 家族に起こされる夢?を見ている塚原。 帰り道さらにビールを買い込み、家に帰る。 
家では母・弘子(香山美子)と二人暮らし。 これが最後の酒と言いながら飲む酒だが、彼は原稿を書かねばならないはずだった。 苦しくなりトイレに駆け込み大量の血を吐く塚原、トイレは一面の血の海。 すぐに園田由紀(永作博美)が呼ばれた。 彼女は元妻だった。 そして一言「大丈夫、まだ死なないよ」。 今までで一番多い吐血だった。 すぐにかかりつけの病院に運ばれる塚原。 すぐに内視鏡で血を止める処置をされる。 そして3日ずっと眠りっぱなしだった。
絶対安静だった。 危篤だった。 もう10回目の吐血だった。 もう母はウンザリしていた。 そこに由紀と息子の宏(藤岡洋介)、娘のかおる(森くれあ)が来てくれた。 由紀に塚原は抗酒剤を飲む、そして医者にかかる約束をする。 本当に断酒する決意をする。
由紀は三笠クリニックの院長(利重剛)と会って相談をする。 彼は漫画家である由紀のファンだった。 三笠はこの病気と取り組む覚悟を由紀に迫るのだった。 そして離婚したのにどうしてと言う三笠だったが、由紀は仕方がない、子供たちの父親だからと答える。
しかし塚原は酔うと、由紀にとんでもない仕打ちをしていた、もう限界を超えた、それは大事な原稿を破かれたからだった。 そんなことを思い出す由紀だった。 しかしもう一度塚原にチャンスを与える由紀でもあったのだが…
 
以前  「毎日かあさん」  http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/9157773.html  でもこの二人の映画化がありました。 時系列で言うとこちらが先ですね。 
こちらは夫(正確には元夫)である塚原安行、原作者の鴨志田穣が主体の作品で、アルコールから必死に立ち直る姿がえがかれています。 またどういった治療をしていくのか、どういう病院に入るのか、それが結構しっかりと描かれていますね。
また彼がどうして戦場カメラマンになったのかという彼の生い立ちも触れられています。 アルコールに流されるってことは、いかに恐ろしいかの一端がわかる作品ですが、食への欲望と戦う彼の姿は滑稽ですが、辛くもありますね。
入院して始めは精神病錬に入るのですが、それはアルコール病棟に空きが無いからだったのです。 そこで徹底的に粗食を食べさせられますが、つい本音の姿が浮き彫りになる撮り方が面白いです。
彼の最後までは描かれていませんが、あまりにも遅い病との戦いでした。 アルコール病棟での俳優陣がまたいい感じでした。 悲しい物語をちょっと滑稽に、そしてリアルに作りこんだ作品でした。



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アルコールとの戦い、何度これが最後と言ったのか?



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今回は今までで最大の喀血だった



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そして今回は元妻と入院を約束する



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妻は漫画家だ


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しかし酔って彼は致命的なことをしてしまう




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