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ガリレオXX 内海薫最後の事件 愚弄ぶ

2013年作品、西谷弘演出、柴崎コウ主演。

これは、内海薫(柴崎コウ)が旅立つ9か月前の事である。 
女刑事としての存在に疑問を持つ内海は夢を見ていた。 それは自分が飛び降り自殺をした夢だった。 起きた瞬間に目覚ましが鳴った。 よくこんな夢を見る。
アメリカ・オクラホマの1年間の研修を、間宮課長(モロ師岡)から勧められたからだった。 難事件担当みたいな存在になりつつあり自分、30過ぎの年齢になった自分、ふと捜査中に変な二人連れを見つけた。
派手な格好で車椅子に乗せられた老婆の姿だった。 老婆は衰弱死していた。 一緒の介護士・上念研一(ユースケ・サンタマリア)の取り調べを買って出た内海に、上念はポツリポツリと話し始める。 そしてなんと殺人の告白をするのだった。
上念は長野県警で指名手配されていた。 衰弱死した岩見芙美(池田道枝)の娘・千加子(大路恵美)を殺害した容疑だった。
東京で逮捕されたことで、警視庁は自署の手柄にしたいのが見え見えだったが、一応長野県警に護送する必要がある。 職質から取り調べまでやった内海にその任務が与えられた。
しかしあと少しで長野に着くとき上念は逃亡を図った。 すぐに取り押さえられたが、その時彼は 「冤罪だ!僕は殺していない!」 と絶叫を始めたのだった。
そして一転、自白は強要されたものだと証言を翻したのだった。 そして内海は長野に残ることになった。 しかしこの事件は複雑な背景があるのだった…

この作品は、原作に無いオリジナルとして書かれた作品です。 もう地上波で見られた方も多いと思いますが、今公開中の映画に勝るとも劣らない出来栄えでした。
テレビならではの画質で、映画とはこれまた対照的な映像でもありました。
今回のテレビシリーズ(もちろん全部しっかりと観ましたが)は個人的には旬の吉高由里子の活躍は目だっていて、好感を持ちました。 キャラとして向上心が強く、でも湯川教授には一目置きながら、尊敬、憧れを持っていて、それを表に出さない、一見強く若い女刑事として頑張っています。
しかし何か前シリーズと吹く風が違うように感じました。 やはりそれは内海刑事がいないことでしたね。
初回にチョイ役としてしか登場しませんし、北村一騎演じる草薙警部もほとんど登場しないのも、同じガリレオなんですが、ちょっと別の雰囲気が出てしまっていました。だからこの2時間超のスピンオフが際立っていたのかと思います。
狡猾な知能犯をやらせたらなかなかのユースケ・サンタマリア、渋いわき役の余貴美子伊武雅刀が悪役に回ることで、主役である柴崎コウのウェートがより大きくなり、ちょっと本編を食うほどの出来だったと思いますね。
帝都大はほんのちょっとのゲスト出演で、ほとんど関与しないところもまた憎い演出でした。 映画とまた好対照のなかなかのスペシャルドラマでした。

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アメリカ研修の前に

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ある二人を発見する内海刑事

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そして長野まで護送するが

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彼の意見も

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聞きながら

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