2013年作品、西谷弘演出、柴崎コウ主演。
これは、内海薫(柴崎コウ)が旅立つ9か月前の事である。
女刑事としての存在に疑問を持つ内海は夢を見ていた。 それは自分が飛び降り自殺をした夢だった。 起きた瞬間に目覚ましが鳴った。 よくこんな夢を見る。
派手な格好で車椅子に乗せられた老婆の姿だった。 老婆は衰弱死していた。 一緒の介護士・上念研一(ユースケ・サンタマリア)の取り調べを買って出た内海に、上念はポツリポツリと話し始める。 そしてなんと殺人の告白をするのだった。
東京で逮捕されたことで、警視庁は自署の手柄にしたいのが見え見えだったが、一応長野県警に護送する必要がある。 職質から取り調べまでやった内海にその任務が与えられた。
しかしあと少しで長野に着くとき上念は逃亡を図った。 すぐに取り押さえられたが、その時彼は 「冤罪だ!僕は殺していない!」 と絶叫を始めたのだった。
そして一転、自白は強要されたものだと証言を翻したのだった。 そして内海は長野に残ることになった。 しかしこの事件は複雑な背景があるのだった…
この作品は、原作に無いオリジナルとして書かれた作品です。 もう地上波で見られた方も多いと思いますが、今公開中の映画に勝るとも劣らない出来栄えでした。
テレビならではの画質で、映画とはこれまた対照的な映像でもありました。
今回のテレビシリーズ(もちろん全部しっかりと観ましたが)は個人的には旬の吉高由里子の活躍は目だっていて、好感を持ちました。 キャラとして向上心が強く、でも湯川教授には一目置きながら、尊敬、憧れを持っていて、それを表に出さない、一見強く若い女刑事として頑張っています。
しかし何か前シリーズと吹く風が違うように感じました。 やはりそれは内海刑事がいないことでしたね。
初回にチョイ役としてしか登場しませんし、北村一騎演じる草薙警部もほとんど登場しないのも、同じガリレオなんですが、ちょっと別の雰囲気が出てしまっていました。だからこの2時間超のスピンオフが際立っていたのかと思います。
狡猾な知能犯をやらせたらなかなかのユースケ・サンタマリア、渋いわき役の余貴美子、伊武雅刀が悪役に回ることで、主役である柴崎コウのウェートがより大きくなり、ちょっと本編を食うほどの出来だったと思いますね。
アメリカ研修の前に
ある二人を発見する内海刑事
そして長野まで護送するが
彼の意見も
聞きながら