anttiorbの映画、映像の世界

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君と歩く世界


疲れた足取りで歩く親子、アリ(マティアス・スーナーツ)とサム(アルマン・ヴェルデュール)。 息子のサムは疲れきって空腹だった。 なんとか列車に乗り、客の食い残しをかき集め食いつなぐ二人。
駅に着くと迎の車が来た。 義兄のリチャード(ジャン=ミシェル・コレイア)だった。 彼は中古のトラックを買い、自分で仕事を取り始めていた。 着いたところは姉夫婦の家だった。
姉のアンナ(コリンウ・マシエロ)はスーパーで働いている。 期限切れの食料をくすねてきては家計の足しにしている。 アリ親子は、ここに転がり込んだのだった。
どうやらアリは妻と別れてきたようだが、なぜかサムを連れてきた。 学校の手続きをさせようとするアンナ。 アリは仕事を見つけようと、アンナのスーパーの面接を受けに行ったが、結果が出る前にナイトクラブの用心棒として働き始める。
そんな時店の出口で喧嘩があった。 殴られたのは女だった。 ステファニー(マリオン・コティヤール)という女で、血を流している。
車があるので運転するというので、危ないからアリが送っていった。 アリはてっきり家に入れてもらえると思っていたが、ステファニーは彼がいるからと断るが、アリも手が腫れているので、氷で冷やすために家に入れた。
彼女は男とうまくいっていなかった。 その日は氷をもらいアリは帰っていった。 
彼女は南仏アンティーブの観光名所マリンランドのシャチ調教師だった。 次の日いつもの通りショーが始まったが、そこで事故が起こってしまった。 そして気がつくと彼女は病院のベッドの上だった。 周りに誰もいなかったので体を動かして、愕然とした。 両足が膝から無いのであった。 彼女は足を失ってしまったのだった。
その日から彼女は、もう生きることも面倒になっていた。 こっそりカッターを隠し持つこともあった。 アリは彼女のこととはニュースで知ったのだった・・・

事故で脚を失ったステファニーと、本能の赴くまま生きているアリ、そんな二人が重なり合っていく人生を描いている物語です。
シャチの調教師としては、プロフェッショナルの彼女は、なにか満たされない日常を送っています。 またアリはなぜ子供を引き取ったのか理解できないほど、だらしのない日常です。 しかしそんなアリも優しさだけは持っているんですね。
来るものは拒まずという男なんですね。 悪く言うと自制心のない男ってところですか。 でもその優しさが、サムを引き取り、そして彼女にもう一度、生きる楽しさを与えていくんですね。
でもそんな野獣みたいなアリは、そういう自分を自覚していないところがちょっとお気楽なんですが。 野獣と言えばそんな彼がやりたいのは格闘技なんですね。
結構トレーニングシーンとか、ストリートファイトシーンは迫力がありました。 また彼女が女を取り戻していくところが非常に印象的ですね。 二人のキーワードがなんか大変心に残りました。

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姉のところへ来たアリ親子

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シャチ調教師のマリアーノ

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しかし彼女は事故で、両足を失う

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アリとマリアーノの距離が縮まる

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マリアーノが再び立ち上がるとき

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義足を付け外に出る彼女

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