この作品から白石監督となって、作りがガラッと変わります。実際取材リポーターも変わります。オープニングも今までの映像をちりばめたものとなりますが、決定的なのは投稿者が結構役作りをするところです。２，３本は取材対象となりますが、実際に現場まで投稿者と足を運び、再現するなかで投稿者の具合が悪くなるとか、のちの似通った作品に通じる箇所が随所に見受けられます。Ｖｅｒ．Ｘ：１，２の素朴な作りからすると、ちょっと違和感のある人はいると思いますが、この監督のスタイルということを理解しているとまあそれもありかなという感じですか。最初の廃屋の作品では実際の映像に移っている中の一人が死亡していると言う話があるが、そういうシチュエーションもＶｅｒ.Xでは初めてかとも思った。最後の作品は１、２の続きを表す砂の嵐だが、前作の投降者たちは出てこないで、それを見たある女性の話、またそれをダビングすることによって増幅していくという、少し凝った展開となっている。ちょっと鼻についたには、投稿者の女性と、取材リポーターの間でちょっと見間違いではという感情的なやり取りがある点だ。これは展開を盛り上げるためだと思うが、さらっと次の展開に入ってもよいのではと少し感じた。続編という展開を見せながらの白石色の作品です。
