anttiorbの映画、映像の世界

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ランド・オブ・ザ・デッド


動き出した死体が街にあふれだしている。 死んだ母が、妻が、歩き出してしまった。 生きている人間を食べ始めている。 ゾンビの頭を狙え! 遺体は一行も早く始末しなければ・・・
徘徊するゾンビたち、生きていた時の習慣からか、トランペットや、チューバを吹くものもいる。 遠くから見つめるライリー(サイモン・ベイカー)とチョロ(ジョン・レグイザモ)だが、もう廃墟となったガソリンスタンドから黒人のゾンビが出てきた。
しかしそいつだけは行動が何故か違っていた。 そいつが二人に気が付いた。 吠えると周りのゾンビが反応した。 会話があるのだった。
ゾンビが意思の疎通をしている! 驚く二人、すぐにその場を離れる。 
そこに現れた顔の崩れた男。 彼はチャーリー(ロバート・ジョイ)といって昔顔に大きなやけどを負っている。 そのためゾンビに間違われることしょっちゅうだが、彼は射撃の腕はいい。
金持ちの支配階級の人間たちは、ゾンビが入ってこない作りの要塞のような小都市を作った。 重装備の男たちはそこを守っているのだった。 その都市を支配しているのはその中心の超高層タワーのトップにいて、カウフマン(デニス・ホッパー)といった。
ゾンビたちは花火が上がると、花火を見上げるために行動が止まるのだった。 その時が彼らを狩るチャンスだった。 頭を打ち抜かれるゾンビたち 。しかしさっきの黒人のゾンビだけは花火を見ることもなく、撃たれていく仲間のゾンビたちを鼓舞するのだが、どんどん撃ち殺されていき嘆きの叫びをあげるのだった。
しかし花火が故障するとたちまちゾンビたちは行動を開始する。 そうなるとひたすら銃を撃ちまくるしかない。 タワーを守るために果てしなくゾンビを狩り続けるのだが、黒人のゾンビを中心にだんだん学んでいくゾンビたちだった…

ゾンビは走らない、考えない、ただ人間を食いまくる。 そんなゾンビの規律を作ったのはこの作品の監督のジョージ・A・ロメロではないんでしょうか?
でもこの作品は強烈なゾンビのリーダーが登場します。 それは人間として生きている記憶が残っていると言うよりも、ゾンビの突然変異という感じですね。
知恵を持ったゾンビが現れる。 そんな恐ろしい世界が始まるのか? といった感じで物語が進行していきます。
ゾンビとして描かれている今回の作品は一体何になぞらえているんでしょう? 初期作品は、黒人であったり、日本人であったり、色々実は誰を表していると言った感じで推測されていますが、どうやらこれは9.11以降ということがキーワードになっている感じですね。
今まで言うことを聞いていた? またはこちらの思うままだったゾンビが、だんだん自らの安住の場を求めるようになったという感じの作品でしたね。 こちらが攻撃をしない限り、自分たちは自分たちで生きていく。 そんなある意味お互いを尊重し共存ができるのでは、そんなラストでしたね。
ちょっかいを出すのはただ人間側でそれに反応してしまうというちょっと未来形のゾンビでした。 ロメロが作るところが強烈なメッセージ色が出いて、貫録の作品でした。(Shi)

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真ん中の黒人ゾンビを中心に

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まとまってきたゾンビたち

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警戒するライリーたち

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富裕層は守られているはずだったが

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しかし侵入してくる

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