彼は金貸しを生業としているが、誰にでも貸すわけではない。 回収できないと思っても彼は泣きついている客に課題を与え、クリアすれば貸してしまう。 またクリアできなければ貸すことはない。 ゲームをしているようなものだった。
しっかり者の事務員・花(平野綾)がいるから成り立っている会社である。 秋山が花にせっつかれて集金に行っていると、そのキャバクラで暴れていた上野誠和会の二人の片割れ・伊原(藤本たかひろ)を、新井弘明(沢村一樹)が殺害したのを目撃してしまった。
「金を貸してほしい。1億円」 秋山はテストに合格した彼女にポンと1億円貸してしまう。 しかしリリとはいったい誰なのか、彼女がこの物語を大きく動かしていくのだった。
一方、沖縄から少し離れた離れ小島 「沖縄第弐刑務所」 に一人の死刑囚が送られてきた。 彼の名は冴島大河(小山力也)。
1985年4月21日、笹井組長の出世のため都内飲食店にて上野誠和会幹部18名を拳銃で襲撃。 直後警察に出頭し、殺人容疑で逮捕される。
裁判で死刑判決が確定すると、即日 「東京刑務所」 に送られ2010年3月1日まで死刑囚として25年間過ごしたのだが、突如ここに移送されてきたのだった。
しかしここに居合わせたのが元東城会幹部の浜崎豪(高橋ジョージ)だった。 彼はここから脱獄すべく機会を狙っていた。
神室町にいる時は決して食えない男だった浜崎は、桐生に会い、そして冴島に会いなんとかここから抜け出したいという思いで脱獄に成功するのだった。 しかし二人は別々に沖縄にたどりつき、冴島は一足早く桐生の助けを借り、神室町に向かうのだったが、彼にはたった一人の妹がいた。 冴島靖子、なんとそれがリリだったのだった。
そしてもう一人、リリと少なからず因縁を持つ男、「神室町のダニ」 と言われている警察官・谷村正義(成宮寛貴)。 彼の父のまた警察官だったが、25年前の18人殺しを追う中で殉職していたのだった。 そして彼は父の死の理由をひそかに追っているのだった。
この作品から複数の主人公となります。 賛否がありましたが、ゲームとしての面白さ、複雑さは大きく増した感じです。
ただこのゲームの良さは、操作性が非常に簡単となっているところです。 格闘系では基本ないので(そういう要素はありますが、多分に)ドラマ部分、ストーリー構成が際立っている作品ですから、少々操作できなくてもストーリーがサクサク進んでいくからです。
4人別々の操作で各パートに分かれているので、4本のゲームドラマをやっている感覚ですね。 ただいろいろこのキャラでしか使えない技、その他イベント等がありますので、適宜にこなして(または拾ったり)しないと有利に進められなくなるので、その辺はちょっと工夫が必要でしたね。
また今まで設定されてなかった、地下街、屋上とかが取り入れられ、ほとんど神室町が舞台なのに、世界が3倍に広がっているところが画期的な部分でした。
もちろん今までのキャラ、真島、遥、花屋も登場しますし、その他サブストーリーでも引き続き登場のキャラも存在します。
しっかりやり切ると達成感は膨らむ作品です。 またこの複数主人公が今後の基本パターンになりつつあり、「5」でのいよいよ登場した女性主人公につながっていきます。
「5」は今やっていますが、このパートは苦手かもしれませんね。 やはり男の主人公が、町のチンピラをぶっ飛ばしていく方が性に合っている感じがするんですけど?
この男が殺されたところから事件は始まる
雨の神室町
冴島の過去の事件
冴島と兄弟の真島
4人そろい踏み