恋人の河野淳一(岡田将生)のバイクに乗っていて、そのトンネルの出口付近でトラックとぶつかったのだった。 淳一は死亡したが、彼女は奇跡的に足の怪我だけだった。
足はもう治っていたのだが、彼女はまだ足を引きずってしまっていた。 精神的なことからといわれた。
泉美の家は父と兄の3人で自動車の修理屋をしている。 花屋で働く泉美はある日、配達に訪れたショッピングモールで、美大生の淳一(岡田将生)と出会う。 つまずいてうっかり書いている壁絵を台無しにしてしまった泉美だったが、それをきっかけに淳一と知り合ったのだった。
あの日淳一から誘われてさくらを見に行く途中に事故に会ったのだったが、実はその事故の記憶が彼女からすっぽりと抜け落ちてしまっているのだった。
自分はなぜ助かったのに淳一は死んでしまったのか? 彼女はだんだんその時の記憶を取り戻そうという気持ちが湧いてきた。
そんな時メンタルクリニックで桐野真希子(大塚寧々)と知り合った。 彼女は弁護士だった。 そして彼女に記憶を取り戻すために調査を頼むのだった…
淳一役の岡田将生は悪役もいい役も両方演じられる役者ですね。 今回は主人公泉美の帰らぬ恋人役ですが、恋人をかばって死んでいくという悲劇の男役です。
失われた記憶を取り戻すことがこの話の骨子になるんですが、そこに真希子の抱えている心の葛藤も重なってきて二人が現実を乗り越えていく作品となっています。 ラストの事故の記憶は生々しいですね。 しかしそれを思い出すことによりようやく人生の次のステージに上がっていけるという、ちょっと過酷な話でした。
特に意外な展開はありませんが、不慮の事故で大切な人を失うことから立ち直るむずかしさが、磯村監督独自のタッチで描かれている作品でした。 重さ半分というところでしょうか。
泉美は事故に遭った
恋人だった淳一
順調だった二人
しかしあの日
失われた記憶は取り戻せるのか?