anttiorbの映画、映像の世界

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逆噴射家族

1984年作品、石井聰亙監督、小林克也主演。

家族4人で、引っ越しトラックに乗っている。 ローンを組んでようやく買ったマイホーム。 小林家の引越しの日である。
小心で生真面目、家族をこよなく愛する優しい父・小林勝国(小林克也)は、20年間のローンで、ようやく小さな庭付き一戸建て住宅を手に入れたのだ。
母・冴子(倍賞美津子)は、天真爛漫で底抜けに明るい女性だが、観葉植物を我が子のように可愛がるヘンな癖がある。
東大をめざして浪人中の息子・正樹(有薗芳記)は、受験勉強がたたってか、いつも異様に眼をギラつかせ、明けても暮れても暗記に没頭している。
娘のエリカ(工藤夕貴)は、アイドルタレントを夢見て、常に演技のマネゴトに熱中している女の子。 
片づけもひと段落して、新居から初出勤の日、エリカが遅刻するからといって自転車の後ろに乗ってきた。 勝国は地下鉄の国会議事堂前で降りて会社に向かうのだった。
迷い子犬が軒下にいたので、正樹が自分で飼うという。 とそこに勝国がシロアリを見つけた。 せっかくの新居にシロアリを見つけた彼は強力な殺虫剤をまく。 彼にこの家は命だった。
そこに父の寿国(植木等)が新居祝いを持って訪ねてきた。 ところが寿国は居座ってしまうのだった。 そこからこの家族の歯車が狂う始めるのだった。 寿国はほかの兄弟の家を追い出されてきたのだった・・・

今を時めく小林よしのり脚本で、異色監督の石井聰亙という強力タッグの作品です。映画初出演の工藤夕貴ですが、当時から体当たりの演技を着せていますね。 アイドルっていう感じではなかったような彼女ですが、13歳でのこの作品は普通なら汚点になるようなものでしょうが、逆に今は貴重な作品となっています。
お話としてはとにかく狂気の世界にどんどん家族が引きずり込まれていく作品ですが、ラストの30分の家族同士の戦争はCGのない時代に作られたことを考えると凄まじいモノですね。
見様によってはトンデモ映画ですが、その中にバブル全盛時代にいかにマイホームを建てることが大変でサラリーマンの夢だったのかが、強烈に表している作品です。ヨシリンファンだけでなくカルト的なこの作品は一見の価値ありだと思いました。
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勝国は家が命、そして大バトルが


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バトルの後は…


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こんな食事風景もあった


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