過酷な訓練をする自衛隊員の集団があった。 通常以上の過酷さだ。 彼らは通常の部隊とは違う特殊工作隊だった。
一九八〇年、米国大使が過激派の人質となる事件が起こった。 通常の手段では奪還が不可能と判断した自衛隊は特殊工作隊を派遣した。 彼らは見事な奪還劇だったが、同時にやり方は非情だった。 全員を抹殺し痕跡を残すことは無かった。その中で味沢岳史（高倉健）は抜きん出た優秀な隊員だった。 しかし彼は突如として自衛隊をやめてしまうのだった。 その辞める直前に過酷な実践訓練があったのだが・・
ある村で病気が発生して、狂った村民における虐殺事件が起こった。 そのたった一人の生き残りの少女がいた。 彼女は十三歳になる長井頼子（薬師丸ひろ子）という少女だった。
彼女はあまりのショックに記憶喪失になってしまった。 その子を引き取ったのが味沢だった。 そして彼女は特殊な能力を持ってしまった。 それは一種の予知能力で危険を察知する能力が著しく強いのだった。 味沢は保険会社の営業社員として働いていた。
羽代新報の記者、越智朋子（中野良子）は交通事故の現場にいた。 沼底から引き上げた車の中に同僚の立山の死体があった。 警察はホステスの明美と同乗していた立川の酒酔運転による事故として処理した。 明美の死体は見つからなかった。
朋子は事故とは思わなかった。 この羽代市は大場総業会長大場一成に支配されており、立川はその不正を暴露するメモを持っていたからである。 朋子は実は双子の姉がおり、姉は村民虐殺事件で巻き沿いを食って死んでしまっていた。
彼女は大場総業の不正を暴こうと決心するが、それにだんだんと協力するようになってしまう味沢だったが。 味沢はなぜ頼子の養父となったのか？ そして除隊の理由はなんなのか？・・・
ＢＧＭもそんなに使われてなく、ストーリー進行、映像のつなぎ方も荒いんですが、何か無骨とした息吹が感じられる作品です。
大戦車軍が圧倒ですが、角川の当時の勢い、惜しみなく金を使うところがすごいですね。 今では到底実写でここまでできません。
ラスト近くで夏八木勲が戦車と装甲車の正面衝突を起こし自爆するシーンは圧巻です。 「味沢死ぬなよ！」そう言い残していくところは渋いですね。
今ならＣＧ処理で済ますでしょうが、ここまでの映像は今でもただただ凄いとしか言えない超大作ですね。
特殊工作員だった味沢
今は頼子を引き取り保険外交員
