anttiorbの映画、映像の世界

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アルゴ

2012年作品、ベン・アフレック監督、主演。

中東の勇ペルシャ、1908年に石油が発見された。 この地は第2次大戦中は、ソ連の干渉を受けていたが、1953年からアメリカの干渉を受けるようになる。 そしてその時からアメリカの保護を受け実質的な傀儡政権を築いていたのが、モハンマド・レザー・パフラヴィー(パーレビ)で、彼はバックにいるアメリカの力を背景に贅沢の限りを尽くし、独裁を強いていた。
しかし、1979年、イラン革命がおこり、国外追放されていた。 ホメイニ氏のもと、イラン国民は蜂起した。
1979年11月4日、イランの過激派がアメリカ大使館に押し寄せた。 パーレビをかくまうアメリカに対し、敢然と立ちあがった国民は、いよいよ大使館の門を破り、一気に侵入した。
館内では関係資料の処分に大わらわだった。 混乱の中、6人が直接外に通じる通路から脱出しカナダ大使館にに逃げ込むが、残った52人の大使館員は人質となる。6人はカナダ大使の私邸にかくまわれたが、これは極秘とされた。 大使館員の写真つき名簿は襲撃前にシュレッダーにかけていたが、名簿が復元されれば脱出者がばれ、捕まれば処刑される。
国務省はCIAに応援を要請し、人質奪還のプロ、トニー・メンデス(ベン・アフレック)が呼ばれる。 様々な脱出計画が考えられた。 実現性のあるのは自転車で国境まで行く案だったが、冬の季節に無謀だった。
時間との闘いの中、トニーは息子との電話での会話中、息子に何のテレビを観ているかと聞く。 息子は 「最後の猿の惑星」 を見ていた。 これだ、トニーはひらめいた。
映画撮影としてイラン国内に入ってそのクルーとして国外に脱出する方法がいい。 しかしこの荒唐無稽な案に対し、CIAはなかなか決定を下さなかった。だが、ほかに方法はない。 そしてこの案にゴーサインが出た。
しかしすぐ見破れるような映画製作ではまずい。 そして映画製作のプロに協力を仰いだ。 トニーの知人で特殊メイクの第一人者、ジョン・チェンバースジョン・グッドマン)は協力を快諾する。 チームに参加した大物プロデューサーのレスター(アラン・アーキン)は、自宅で山積みになっているボツ脚本から、イランでの撮影に相応しいSFアドベンチャー 『アルゴ』 を選び出す。 事務所を立ち上げ、大々的な記者発表を開き、本物さながらのプロジェクトが始まる・・・

これが事実と言うところがすごいですね。 さすがにこの事実さえ今では日本人はぴんと来ないほど昔の出来事になっていますが、当時はイランにおける大使館人質事件は大きく報道されていましたが、こんなことがあった事は映画化になって初めて知りました。
ベン・アフレック監督、主演ですが、これに着目したことがまずすごいですね。 また映画作品としてもよく仕上がっていますね。
携わっている人たちに犠牲者を出さなかったところが、この事件の素晴らしい奪還劇ですね。 そこをうまく描いていて、ラストでイラン国外に出た瞬間は思わずガッツポーズをしたくなりました。
架空のスタッフ役のジョン・グッドマンアラン・アーキンの両ベテランがいい味を出して、効いていましたね。 エンドロールで実際の写真に忠実に再現してあったことがわかりますが、ベンの執念を感じさせてくれる作品でした。

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どういう作戦にするのか?





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上司オドネル(ブライアン・クランストン)と。


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そして二人の協力を得る

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潜入成功、しかし脱出はこれから

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