2023年作品、アイリーン・ルスティック監督。
平和で美しいアメリカの典型的な郊外の町、ワシントン州南部にあるリッチランド。 ここは1942年からのマンハッタン計画における核燃料生産拠点で働く人々とその家族が生活するために作られた町。 のどかに暮らす人々が応援する地元高校のフットボールチームのトレードマークは“キノコ雲”と“B29爆撃機”で、そのキノコ雲は町のいたるところで掲げられている。
長崎に落とされた“ファットマン”のプルトニウムは核施設群ハンフォード・サイトで精製されたものだ。 終戦後は冷戦時に数多く作られた核兵器の原料生産も担い、稼働終了した現在は国立歴史公園に指定され、アメリカの栄光の歴史を垣間見ようと多くの観光客が訪れている。
「原爆は戦争の早期終結を促した」と誇りを口にする人々。 一方で多くの人々を殺戮した“原爆”に関与したことに逡巡する者もいる。 「川の魚は食べない」と語る者たちは、核廃棄物による放射能汚染への不安を今も抱えながら暮らしている。 そんな様々な声が行き交うなか、被爆3世であるアーティスト・川野ゆきよがリッチランドを訪れ、町の人々との対話を試みる……。
監督はアイリーン・ルスティック、日本で公開は初めてのようですね。 ドキュメンタリーを主に撮っている監督のようですが、他の作品も見たくなる、興味深い題材を扱っていました。
日本でも原発事故が起きる前は、“安全神話““雇用活性““国の補助金“、原発を誘致すると、過疎の地が一変するという、何か麻薬のような、踊らされているような、そんな感じを受けましたが、いざ事故がきるとそれが一変することは、日本人なら強烈に焼き付いていると思います。
それはアメリカでも一緒だということがわかります。 日本人ととってはショッキングなのが、この地でのトレードマークはキノコ雲なんですね。 アメリカは日本との戦争を終わらせるためという大義名分で原発を落としたと言われていますが、なぜ日本なのか? もっと卑劣なホロコーストをしていたのはナチですが、早くに降伏したから? 日本と連合軍はもう圧倒的な戦力差があったのに、原爆でとどめを指す必要があったのか? 今でも疑問を持つ研究家が多いのもこの問題で、明らかな有色人種への差別、日本なら同じ連合国も文句を言わないと思ったからでは?
このことを考えると今でも憤ります。














