anttiorbの映画、映像の世界

不定期で、旅ブログも立ち上げます!

妖怪の孫

2023年作品、内山雄人監督、古舘寛治ナレーション。

連続在任日数2822日を誇った歴代最長在任総理大臣・故安倍晋三。 総理退任後も、凶弾に倒れるまでキングメーカーと称され、群を抜く影響力を維持していた。 タカ派的な外交政策と所謂“アベノミクス”に代表される経済政策を行い、高い人気を誇った半面、物議を醸す言動やスキャンダルの絶えない人物であった。

そんな彼が心酔していた母方の祖父・岸信介。 その風貌と社会の表と裏を渡り歩き、政財界を操る実力者としての異名から“昭和の妖怪”と呼ばれ、第56・57代内閣総理大臣を務めた。 幼心に、祖父の教えとして刷り込まれた野望を実現しようと、極端なまでに前のめりな政治姿勢であった背景にあった血縁と生い立ちの秘密とは。 そして“美しき国、日本”をスローガンに掲げていた安倍元総理とはいったい何者であったのか、この国に遺したものは何だったのか。

これは地元では公開されないし、予告編も流されないので知りませんでした。 友達からの知らせでしり、公開規模も小さいので見るのはしんどかったんですが、なんとか鑑賞できました。
私は反自民であり、反安倍でしたから、正直これは必見だと思いました。 しかしなかなか安倍晋三という人間をしっかり掘り下げ、2時間弱にうまくまとめていると思います。 特に衝撃だったのは、元役人でコメンテーターで今作のプロデュサーで参加している古賀茂明が、絶対顔出しをせず、誰かがわからない状態での官僚の2人に話を聞くシーンでしたね。
この部分と、今の自民党憲法改正は実に危ないと感じさせますね。

アメリカがどうして銃を持つことが認められているか? ということの一つの理由は、政府が暴走した時に民衆がこれを止める方法の一つに銃を持って戦うと言われています。
憲法とは国家権力の暴走を止めるための法律であり、それ以外の法律が国民を規制するものという憲法学者小林節慶応大名誉教授が、実に明快に憲法とは?と解説してくれますが、自民党議員はこれがわかってないし、そもそも憲法とはの解釈がおかしいということがよくわかります。


権力を持った人間、党、その暴走を止めるマスコミ、ジャーナリスト、野党が機能していない日本、このままでは日本という国がどんどん崩れていくと確信する作品です・・・