anttiorbの映画、映像の世界

不定期で、旅ブログも立ち上げます!

アイ・ケイム・バイ

2022年作品、ババク・アンバリ監督、ジョージ・マッケイ パーセル・アスコット ケリー・マクドナルド ヒュー・ボネヴィル Varada Sethu アントニオ・アキール出演。

とある高級マンションの一室に忍び込んだトビー(ジョージ・マッケイ)と相棒のジェイ(パーセル・アスコット)。 2人は部屋の中にスプレー缶で落書きをして脱出する。 警察が現れる前に2人は、貧しい者が暮らす荒廃した街に姿を消す。 2人が侵入した部屋の壁には「I Came By(参上)」と描かれていた。
不法侵入した住居に作品を残すアーティスト「I Came By」の活動は、世間に広く報じられていた。 ジェイは次に侵入する屋敷に剪定作業員として入り込み、Wi-Fiのパスワードを入手していた。 それはブレイク(ヒュー・ボネビル)という、貴族階級出身の元判事の屋敷だった。 特権階級の偽善者であるブレイクの屋敷は、次のターゲットに相応しいと考えるトビー。
彼は自分たちは絵で社会と闘っている、と強く信じていた。 しかし恋人のナズ(Varada Sethu)から妊娠を聞かされたジェイは、違法なアーティスト活動から手を引きたいと告白した。
学校で法律を学んでいるナズの話では、ブレイク元判事は移民や難民の子供のために尽力する慈善活動に熱心な人物だった。 もう違法な活動から身を引くと告げたジェイだが、トビーには活動を止める事も、若くして子供を持つ事も裏切り行為にしか思えないのだった。
トビーの母リジーケリー・マクドナルド)は、カウンセラーとして親の期待に応えられずストレスを抱える若者と向き合っていた。 夜遅く帰宅した母を残し、トビーは今晩も街へと繰り出す。 トビーはブレイクの外出を確認すると、1人で彼の屋敷の敷地内に侵入する。 パスワードを使用してネットに侵入し、セキュリディを無効化するトビー。
屋敷内への侵入し落書きを残そうとしたトビーは奇妙な物音に気付く。 そして外出して友人の警視ロイ(Anthony Calf)とスカッシュを楽しんでいたブレイクは、自宅のネットワークに不正アクセスがあったと気づく。
トビーは物音がした地下室に隠し部屋があると気付き、その部屋の中を覗いて驚くのだった。 ブレイクが戻って来ましたが、トビーは屋敷の外に逃れる事に成功した。
ジェイの家を訪れたトビーは、自分が目撃したものを相棒に相談しようとするが、妊娠を告げた結果、家族から追い出された恋人ナズの身を案じるジェイは、もう関りは持ちたくないと協力を拒否してしまう。

監督はババク・アンバリ、「ワウンズ:呪われたメッセージ」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2019/12/28/180000 を記事にしています。
トビー役はジョージ・マッケイ、「1917 命をかけた伝令」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2020/02/28/060000 に出演していましたね。
ジェイ役はパーセル・アスコット、彼は初めてですね。
ブレイク役はヒュー・ボネヴィル、「英国総督 最後の家」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15641581 で総督役をしていました。

これは怖い作品でしたね。物語はトビー中心で進んでいくと思われますが、中盤で母のリジーに移り、そして最後はジェイに。 そして絶えず真ん中にいるのはブレイクという恐ろしい存在なんですね。
しかしそのブレイクがそういう人格になったことを吐露するところには、なんか納得できそうな部分が3割くらいあるんですね。 なかなか優れたミステリーでしたね。