anttiorbの映画、映像の世界

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DAGON

2001年作品、スチュアート・ゴードン監督、フランシスコ・ラバル エズラ・ゴッデン ラクエル・メロノ マカレナ・ゴメス出演。

友人・ハワード(ブレンダン・プライス)のヨットでバカンスに訪れていた、ポール(エズラ・ゴッテン)とバーバラ(クエル・メロノ)のカップル。 眠りに就いていたポールは夢の中で、海に沈む黄金に触れようとした瞬間、美しい人魚(マカレナ・ゴメスに襲われ目を覚ます。 投資で成功したポールは大金を手にしていたが、ヨットの中でも株価を気にしてばかり。 口論になった2人を、ハワードとその妻、ビッキー(Birgit Bofarull)は呆れたように眺める。 そんな時、嵐でも来そうな空色を眺め、嫌な空気を覚える一同。 ふと歌声のようなものが潮風に乗って聞こえてきて、視線を向ければ小さな村がぽつんと佇んでいるのが見える。
嫌な予感は的中し、村の方からやってきた暗雲と強風により岩に座礁してしまうヨット。 その衝撃により、ビッキーが倒れてきた家具の下敷きになり脚を挟まれ、身動きが取れなくなってしまう。 無線も繋がらず、ハワードは信号弾で村に合図を送るようにポールに命じる。 しかし村には何故か人がおらず、直接ボートで村へ行くことに。浸水する前に急がねばとポールとバーバラが村へ向かい、ハワードはビッキーの傍で救援を待つ。 そんな中、ビッキーが「水の中に何かがいる」と言い出す。 血と泥で濁ったそこは暗く何も見えなかったが、やがてビッキーが悲鳴を上げたのと同時に水中で生き物が呼吸しているように蠢く。 ハワードが銃で発砲し、それをボートで聞くポールとバーバラ。 

猶予はないと目前の村へ辿り着くが、やはりそのどこか寂れた漁村「インボッカ」は無人。 村から聞こえる歌を頼りに教会へ向かうと、そこには「ダゴン密教会」と書かれている。 それを見た瞬間、ハワードは何故か軽い頭痛を覚える。 戸を開くが、中は真っ暗で誰もいない。 不思議がっていると奥から司祭(Ferran Lahoz)と思しき男が現れたので、事情を説明する。 司祭に頼み、村から船を出してもらいヨットへ向かうことに。 ヨットにはポールが乗り、バーバラが村に残って警察と医者に事情を説明する流れになるが、村では携帯が繋がらない。 ため息を吐いていると、司祭が村のホテルに電話があると言ってくる。 しかし、バーバラは見てしまった。 司祭のその指先に水かきのようなものがついているのを。

監督はスチュアート・ゴードン、「ZOMBIO/死霊のしたたり」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2022/07/01/180000 を記事にしています。
ポール役はエズラ・ゴッテン、他の役者さんも初めてが多いですが、エゼキル役のフランシスコ・ラバルが、「恐怖の報酬」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2020/12/15/180000 に出演していました。

見たかった作品ですね。というのも、これはハワード・フィリップス・ラヴクラフトの「インスマウスの影」のスペイン版ということだからですね。 このインスマウスという街だったり、インスマウス人という存在が、なかなか面白いんですよね。 この題名のDAGONというのが、海の神、怪物で、その僕というか分身のような半分魚のような人間のことをインスマウスと総称するようなんですね。
栗本薫の小説にも出てきて、なかなか興味深い存在で、このラヴクラフトの小説が元になっています。