1962年作品、エリック・ロメール監督、ジェス・ハーン ヴァン・ドード ミシェル・ジラルドン ステファーヌ・オードラン マーシャ・メリル ジャン=リュック・ゴダール出演。
6月22日、アメリカ出身、38歳の自称作曲家ピエール・ヴェセルラン(ジェス・ハーン)が電報を受け取る。 伯母が死去し、莫大な遺産が従兄とピエールに相続されるという話だ。 ピエールは、『パリ・マッチ』誌に働く友人のジャン=フランソワ(ヴァン・ドゥード)を呼び出し、派手なパーティを開いた。 当面の資金は借金した。
7月13日、ヴァカンスが始まり、友人たちはパリを出てしまった。 伯母の遺言が発見され、遺産はすべて従兄の手に。 ピエールには遺産は転がり込まず、ピエールは家賃滞納でアパルトマンを追い出されていた。 いまはホテル暮らしだが、やがて資金は尽きる。 ジャン=フランソワは出張中で電話に出ない。
7月30日、セーヌ川のほとりに立ち並ぶ露天の古本屋に本を売却し、食事を得た。 ホテルも追い出され、途方に暮れて歩いていると、友人が仕事を紹介してくれた。 場所は郊外なので電車賃もなく歩いていくと、その元締めは留守であった。 また歩いてセーヌ川へ戻ってくるピエール。 ついにピエールは万引きを働くが、すぐに店主につかまり、殴られる。 助けてくれたのは、ひとりの浮浪者(ジャン・ル・プーラン)であった。 ピエールは、カフェの店先で芸を見せる浮浪者の助手になった。
監督はエリック・ロメール、「木と市長と文化会館/または七つの偶然」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15906272 を記事にしています。なかなか面白い作品でした。
主演のピエールはジェス・ハーン、初めて見る俳優さんです。
ヴァン・ドードも記事はありませんが、ゴダール作品では見ています。
そしてそのゴダールが俳優として参加しています。
ある男の天国と地獄を描いた作品ですね。 作曲家と言っても、自称である日突然降って沸いたような遺産が転がり込んでくるという報が届きます。 浮かれ上がったピエールですが、そん後運命は暗転、金も底をつき、浮浪者になってしまい、あまりにも惨めな男になってしまいます。
実はここが1番の見せ場のようなこの作品、人間落ちるところまで落ちていくところの描き方がリアルなんですね。