2018年作品、バビス・マクリディス監督、ヤニス・ドラコプロス エヴィ・サウリドウ マキス・パパディミトリウ ノータ・ツェルニアフスキー出演。
ティーンエイジャーの一人息子(Pavlos Makridis)と小綺麗な家に暮らし、健康で礼儀正しく、概ね身だしなみもいい一見何不自由ない弁護士の男(ヤニス・ドラコプロス)。 しかし、彼の妻(エヴィ・サウリドウ)は不慮の事故により、昏睡状態に陥っていた。 その日常は妻を想ってベッドの隅で咽び泣き、取り乱すことから始まる。 彼の境遇を知り、毎朝ケーキを差し入れる隣人(Tzortzina Hryskioti)、割引をするクリーニング屋(Makis Papadimitriou)、気持ちに寄り添う秘書(Evdoxia Androulidaki)など、同情心から親切になる周囲の人々。 この出来事がもたらした悲しみは、いつしか彼の心の支えとなり、次第に依存してゆく。 そんなある日、奇跡的に妻が目を覚まし、悲しみに暮れる日々に変化が訪れる。 やがて楽園を失った男は自分自身を見失い、暴走していく。
ちょっと気持ちのわかるというか、壊れていく以外はありそうなシチュエーションでした。
監督はバビス・マクリディス、初めて作品を見る監督ですね。長編2作目ということです。
主演はヤニス・ドラコプロス、初めて見る俳優さんでした。
妻役はエヴィ・サウリドウ、彼女も初めてでした。
物語はベッドの横で号泣する男から始まります。 一人息子との朝食の前に、隣人がケーキを差し入れてくれます。 彼の妻は不慮に事故で、意識不明の重体です。 そのケーキを息子と食べて1日が始まります。 彼の境遇を知っている人間たちは、みんな同情をしてくれます。 しかし父だけは普通に接してきますが。
病院に行き、必ず手を握って声をかけるのも日課でした。
そんなある日、急な電話があり、駆けつけると、妻が意識を回復したということでした。 そして妻の回復祝いを、友人たちを招いて行いますが、逆に彼の精神が狂って行きます。
今作は、妻が事故に遭い、それに同情してくれる周りの環境に、彼自身がどんどん慣れていってしまい、悲しみよりも居心地がいいと思ってしまったんでしょうね。 しかし、家庭が元に戻ったことが逆に不自然さを感じ始めてからの行動が、恐ろしかったですね。
隣人から毎日パンケーキが
彼の悲しみは
妻の重体
秘書も慰めてくれる
彼は弁護士
被害者の家に調査
悲しみは深かったが