2021年作品、オレグ・トロフィム監督、ティーコン・ジズネフシキー ルボフ・アクショノーヴァ アレクセイ・マクラコフ アレクサンドル・セテイキン出演。
グロム(ティーコン・ジズネフシキー)はサンクトペテルブルク警察の刑事。 一匹狼で武器は所持せず、型破りな方法で犯人を逮捕する。 犯人の検挙率は署でダントツだが、器物破損などトラブルも多い存在だった。 そのため署長のプロコペンコ(アレクセイ・マクラコフ)から、いつも大目玉を喰らっていた。
そんな時、グロムが以前に逮捕したキリル(Yuriy Nasonov)が無罪となった。 キリルは金持ちの息子で、飲酒運転で少女を轢き殺した。 金で関係者を買収したのだ。怒りを隠せないグロムだったが。
そのキリルが自宅で殺された。グロムが駆けつけた時、そこには不気味なマスクをつけた黒いスーツの男が立っていた。 男は腕から炎を放射し、気付いた時には、男の姿は消えていた。
その犯人はネットで動画をアップした。 自分のことを「疫病ドクター」と名乗り、これから悪党たちを殺し、街を粛正すると宣言した。
その宣言通り、疾病ドクターは次々と犯行を繰り返していった。 しかし、人々はその男をヒーローだと支持するのだった。
「殺人は絶対に許されない」グロムは独断で疾病ドクターを追ったが。
これは面白かったですね。
監督はオレグ・トロフィム、初めて作品を見る監督ですね。
主演はティーコン・ジズネフシキー、過去作にクレジットがありますが、初めて見る俳優さんでした。
ルボフ・アクショノーヴァは、「アンチグラビティ」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2020/07/14/060000 に出演していました。
物語は、型破りの刑事グロムのお話です。 犯人を追うことに執念と大胆さのある彼ですが、それでいて慎重に先の展開を読む冷静さも持ち合わせています。 しかし同僚からは、いつクビになるかを賭けの対象とされていました。
彼が逮捕した中にキリルという金持ちの極悪人がいました。 彼を恨んでいる被害者は多くいましたが、彼は買収がうまくいつも無罪を勝ち取ってしまいます。 グロム自身も悔しい思いをしていました。
そんなキリルが襲われます。 マスクを被った存在で、手に火炎放射器をつけあっという間に殺してしまいます。 グロムが駆けつけますが、強力な炎で攻撃され、その存在は逃げ切ってしまいます。 しかしそれは序章にすぎず、彼は世の悪に宣戦布告をします。 そして悪人、汚い奴らをどんどん血祭りにあげていき、一躍ヒーローになってしまいます。 そして自分のことを“疫病ドクター“と名乗ります。
これはなかなか犯人像が面白いんですよね。 途中からある人物が浮かび上がっていきますが、それがどんでん返しとなり、どうやら続編もできそうなんですね。 三部作くらいの期待感が出る、秀作でしたね。