2020年作品、ピエール・ピノー監督、カトリーヌ・フロ メラン・オメルタ マリー・プチョー オリヴィア・コート出演。
フランス、パリのバガテル公園。 ここで毎年開催される世界最高峰のバラ・コンクールに新品種を抱えたエヴ（カトリーヌ・フロ）が到着した。 エヴは郊外で父から受け継いだ小さなバラ農園『ヴェルネ・バラ園』を一人で営んでいた。 あふれる才能と魔法のような指で新種のバラを開発し、かつては数々の賞に輝いてきたエヴ。 しかし、数年前から巨大企業のラマルゼル社に賞も顧客も奪われ、ヴェルネ・バラ園は倒産寸前に陥っていた。
そして今年のコンクールもラマルゼル社が受賞する。 エヴは肩を落としたが、すぐに立て直す決意をした。 しかし、人手も足りなければ資金も十分ではなかった。
すると、職業訓練所のバンが訪れ、中から3人降りて来る。 助手ヴェラ（オリヴィア・コート）が人手を補うために、エヴに内緒で格安で雇える職業訓練所へ連絡したのだった。 送られてきたのは、前科者のフレッド（メラン・オルメタ）、定職に就けないサミール（ファツァー・ブヤメッド）、内気で泣き虫なナデージュ（マリー・プショー）の3人。 しかし、3人は全くの素人。 手助けどころか一晩で200株のバラをダメにしてしまう始末。 エヴと3人の関係も悪化していく。
フレッドは過去に犯した罪がきっかけで両親に見放されていた。 それでも彼は連絡をし続けていたが、両親はまったく電話に出ない。 エヴは親から無視され続けるフレッドを不憫に思い、自宅に招いて食事をごちそうした。 2人は互いに自分のことを打ち明け、少しずつ信頼関係を芽生えさせていく。
そんな中、エヴは突然新種のアイディアがひらめきく。 この新種の交配に成功すれば、来年のコンクールで間違いなく賞が取れる確信があった。 しかし、交配に必要な貴重なバラ「ライオン」はラマルゼル社のバラ園にしかない。 そこでエヴはフレッドに計画を打ち明け、フレッドが得意としていた鍵開けの技術を利用して、ラマルゼル社に侵入しお目当てのバラを“拝借”するという、無謀なプランだった。
これにはさすがにフレッドも難色を示す。 見つかれば、施設から出られないどころか刑務所へ入れられてしまうからだった。 しかし、懇願するエヴの姿に動かされ、サミールとナデージュに協力してもらうことを条件にこれを受諾した。
笑いと涙の作品でした。 良かったです。
監督はピエール・ピノー、長編２作目が今作となるんですが、これを見ると１作目も見たくなります。
主演はカトリーヌ・フロ、「大統領の料理人」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/13426929 に主演で出演していました。
フレッド役がメラン・オルメタ、彼はラッパーということですが、俳優としての佇まいがいいですね。今後は見る機会が増えることでしょう。
そして同じく訓練所からやってきた女性・ナデージュ役でマリー・プショー、彼女もまた今作で輝いていました。 今作をきっかけに多くの作品で見たい女優さんですね。
物語は、バラ農園を営むエヴのお話です。 父から引き継ぎ、バランボ人生をかけてきた彼女は多くの美しいバラで多くの賞をとっていました。 しかし新興の巨大バラ園に最近は押されて、財政的にも苦しくなっています。 新種の開発も行き詰まり、その巨大バラ園の経営者から買収の話も来ていました。 そんな時ずっと経理を見てくれているヴェラが職業訓練所からの紹介で、三人の従業員を低賃金で雇えることで連れてきます。 しかし全くの素人の三人は、なかなか大変でした。
そんな中の一人、逮捕歴のあるフレッドにはある能力のあることを発見します。 そして彼の境遇を知り、そんな時、エヴにある新種の発想が湧きます。 しかしそれに必要なバラは巨大農園が抑えていました。 そして彼女はちょっと悪い考えが浮かんでしまいます。
今作はいいですね。 主演のフロは、以前主演作を見ていて、いい女優さんだと知っていましたが、今作ではまた若いキャストとの絡みも自然でなかなかいいんですよね。 日本でも薔薇のお話が公開中 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2021/06/23/060000 ですが、今作もまたおすすめですね。
父から受け継いだバラ園
二人で切り盛りしていたが
大規模バラ園に押されてしまって
3人がやって来る
その中のフレッドは天才的な臭覚を持っていた
そして新種にトライする
