2021年作品、横川寛人監督、螢雪次朗 菊沢将憲 米山冬馬 小野ひまわり出演。
『大群獣ネズラ』は「ガメラシリーズ」や「大魔神」以前、1964年に公開が予定された大映特撮怪獣映画の第1弾となるはずだった作品だった。
1963年秋に撮影が始まり、「実際の生きたネズミをミニチュアの中に置き、巨大な怪獣に見せかける」という凄まじい方法で撮影されましたが、災難がおきてしまう。 ノミ、ダニの大量発生で大パニックになってしまう。
スタッフはガスマスクで撮影するなど対策をとるが、近隣住民のクレームにより、保健所が撮影禁止を勧告、撮影は中止され、宣伝用のスチル写真と小規模のフィルムを幾つか残したまま映画は幻と消えてしまったのだった。
しかし翌年、大映はネズラの失敗にもめげず新たに怪獣映画を企画し大成功をおさめるのだが・・・
今作はドキュメンタリー構成の奮闘記のドラマですね。
監督は横川寛人、監督の前作も面白そうですね。
主演は螢雪次朗、「リスタートはただいまのあとで」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2020/10/01/060000 に出演していました。
そしてカメラを回す役が米山冬馬、監督の前作にも出演していました。
物語は、実際に企画された「大群獣ネズラ」が企画され、そして中止になっていった経緯を描いているドキュメンタリーをドラマ化したものですね。
大映を太映と直して、オーナーも永田を永野に変えて、ほぼ忠実の当時の経緯を描いているようですね。 1時間にも満たない短編ですが、見どころ満載であり、当時の特撮技術、熱意、そして中止に追い込まれた時の悲哀、葛藤、慟哭、全てが入っている力作ですね。
残念だったのがその後のトークイベントがこの状況下でカットされ、後日動画アップとなってしまったこと。 でもなんとか上映されたことと、出演者が舞台に顔を見せてくれ、一言だけ螢雪次朗さんが言ってくれたことには感動いたしました。
塚地監督が精魂込めて
ネズミを集め
セットに放す
グリーンバックで女優たちが
大きいネズミは造形で
しかし住民をたきつけるモントウ
そして運動が巻き起こる
時代はテレビに向かう
そして殺処分の時永野の目には
ネズラが見えた
出演者たちが舞台に、そしてミニ撮影会が