2019年作品、グリンダ・チャーダ監督、ヴィヴェイク・カルラ クルヴィンダー・ギール ミーラ・ガナトラ ネル・ウィリアムズ出演。
1987年、パキスタンからイギリスに移住してきたカーン一家はルートンで暮らしていた。 同地では露骨な人種差別に遭遇することも多々あり、一家にとって素晴らしい環境というわけではなかった。長男のジャベド(ヴィヴェイク・カルラ)はロック・ミュージックに熱狂していたが、父親のマリク(クルヴィンダー・ギール)はそれを好ましく思っていなかった。
そんなある日、ジャベドが同級生のループス(アーロン・ファグラ)から紹介されたブルース・スプリングスティーンの楽曲を聞き、大きな衝撃を受けた。 そこには、ジャベドが今まで感じてきたことがそのまま表現されていたからである。 興奮の中で、ジャベドは心に浮かんできた詩を次々と書き留めていった。
ジャベドの詩は徐々に人々から注目されるようになったが、それが原因でマリクとの関係が悪化することになっていく…
ジャベドの詩は徐々に人々から注目されるようになったが、それが原因でマリクとの関係が悪化することになっていく…
これは待ち遠しかった作品でした。
監督はグリンダ・チャーダ、「英国総督 最後の家」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15641581 が前作ですね。
主演はヴィヴェイク・カルラ、映画が初主演ですね。
父のマルク役はクルヴィンダー・ギール、初めて記事にする役者さんですね。
クレイ先生役のヘイリー・アトウェルは、「キャプテン・アメリカ」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/6633590 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/11434526 でのペギー役ですね。
物語は、パキスタンからイギリスに移住してきたカーン一家のお話です。 彼らだけでなく、いろんなところから移民が多いイギリスですが、パキスタン系も“パキ”と言われ差別を受けています。 特に右翼系の過激な人間は露骨です。 親の命令は絶対、家族第一、彼らはそういう主義で生きていますが、ジャベドは詩を書くことが好きで、差別をしない近所のマットとは小さいころからの親友です。 彼はバンドを組んでいて、詩を書きますが、なかなかマットの感覚とは違うようです。
そんな時、学校で同じアジア系のループスから1本のカセットテープを渡されます。 それはブルースのアルバムでした。 そしてそれを聞いた瞬間彼の体に電流が走ります。
今作は、ブルース・スプリングスティーンの、存在、曲、叫びがガンガン伝わってくる作品ですね。ブルースはボスと呼ばれ、アメリカの象徴的な存在だと言われていますが、彼の歌詞は、決してアメリカ万歳ではなく、なかなか抑圧された労働者層の鬱積された感情の叫びを歌い上げた歌詞だということがわかります。
ジャベドが共感するのはごく自然で、これは実話なんですね。 久しぶりのボスのアルバムが聞きたくなる作品ですね。
詩を書くことが好きなジャベド
ループスと出会い
彼から渡されたカセットテープ
そしてそれは衝撃だった
親友のマットよりも彼の父が共感する
そしてイライザにも聞かせ
3人は爆発する