anttiorbの映画、映像の世界

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屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ

2019年作品、ファティ・アキン監督、マルガレーテ・ティーゼル ハーク・ボーム ヨナス・ダスラー出演。


1970年代、ハンブルク。 留年が決定したペトラ(Greta Sophie Schmidt)がカフェでタバコを咥えると、突然、男(ヨナス・ダスラー)が火を差し出してきた。 男はペトラが去った後も、その後ろ姿をじっと見つめている。
バー<ゴールデン・グローブ>。 カウンターの端にいつもフリッツ・ホンカは座っていた。 女に酒を奢ろうと声を掛けても、「不細工すぎて無理」と振られるだけ。 注文もせずにひとりでポツンと座る中年女(マルガレーテ・ティーゼル)にフリッツが一杯奢ると、そっと横にやってくる。 「私はゲルダ。ありがとね」フリッツとゲルダは店を後にする。
フリッツの部屋。 ゲルダには30歳になる独身の娘がいるらしい。「ぽっちゃりして、可愛い子よ。肉を売っているの」 「面白いな。娘を連れてこい」ゲルダの娘に会うことを夢想するフリッツ。
ゴールデン・グローブ。 いつまでたってもゲルダは娘を連れてこない。 フリッツは3人で飲んでいる娼婦たちに声をかける。「俺の家に来い。酒ならいくらでもある」ひたすら酒を飲み続ける女たちは、言われるままにフリッツの家へ入っていく。
ある日、フリッツは車に突き飛ばされる。 それを機会に禁酒するフリッツ。 夜間警備員の仕事につき、真っ当に生きようと心に誓うのだった……


エグイ作品ですね。
監督はファティ・アキン、「女は二度決断する」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15474002 はこれまたすごい作品でしたね。
主演はヨナス・ダラー、出演作があったんですが、見逃してしまった作品でした。
マルガレーテ・ティーゼルは、「夏をゆく人々」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/14053383 に出演していました。


物語はいきなり死体の処理をするフリッツから始まります。 どうして殺してしまったのか? 娼婦のようですが、罵られたか何かしたようです。 そのまま包んで階段を下ろしていた時、下の階の少女に見つかってしまいます。 仕方なく多少切り取りますが、全部は外に捨てることはできませんでした。

一応仕事はしているフリッツ、しかし行きつけのバーで常連とともに飲んでいても、女性には相手にされません。 醜悪な顔、下品な態度、女性は寄り付きません。 しかしその日は、一文無しの太った中年女がいました。 注文をしないので店主は追い出そうとしますが、彼は一杯奢ってあげます。 そしてその女を連れて帰り、奴隷のように使い始めますが、ゲルダも邪魔な存在で、居ついてしまいますが、殺そうとした寸前に娘がいるという話を聞き、しばらく家に置くことにします。 しかし、彼女の娘の話はうそでした。 娘はいるようですが、今は連絡が取れません。 もう用無しの彼女はどうなるんでしょうか?


今作は、初めから殺伐としているんですね。 いきなりの残虐なシーン、そしてこのゲルダも危機一髪になります。 さらに3人の中年女性も狙われますが、その直後に彼は交通事故に遭うんですね。 そこで彼は心を入れ替えるんですが。


このフリッツ・ホンカは実在の人物です。 連続殺人鬼として、もちろん逮捕されますが、彼は死刑にはなっていません。 精神的な病気、異常が認められ、病院に移され、仮釈放、そして老人ホームで死去したということです。

家族がいればまだ何とかなったのか? でも酒が彼を狂わしたのかも、これも病気といえるんでしょうね。


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娼婦を殺し、死体の一部を捨てに行くフリッツ

 

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行きつけのバー

 

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ゲルダを拾うが

 

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そしてこの3人も

 

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しかしそのあと交通事故に遭い心を入れ替え警備に仕事に就くが

 

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彼女に振られてまた酒におぼれる

 

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