anttiorbの映画、映像の世界

不定期で、旅ブログも立ち上げます!

チャンブラにて

2017年作品、ジョナス・カルピニャーノ監督、ピオ・アマート ヨランダ・アマート パトリツィア・アマート スザンナ・アマート出演。

イタリアのラブリア州レッジョ・カラブリア県に位置するジョイア・タウロと呼ばれるコムーネ(=共同体)には、スラム化したチャンブラという通りがあり、生活に関わるあらゆることの迫害を受け、まともな職に就けないロマという民族が住んでいる。
14歳にして飲酒喫煙をするピオ(ピオ・アマート)は、兄のコジモ(コジモ・アマート)からストリートで生きる術を教えられ、家族やロマの仲間を支えている。 しかし、父親と兄が警察に拘留され、ピオが家族を背負うことになる。
ピオはアフリカの移民アイヴァ(クドゥ・セイオン)と知り合い、彼の協力を得て金を稼ぎ始めるが…

これは半分ドキュメンタリーのような色合いの作品でした。
監督はジョナス・カルピニャーノ、初めて作品を見る監督です。
主人公のピオは本名ですね。 役者という感じではありません。
そしてその家族達も。

物語はチャンブラというスラム化した地域での話です。 ここにはいろんな人種が住み着いていています。 ピオの家族はロマ族といって、イタリア人からは一段下に見られている、ジプシーという言われ方もされています。
日々生きていくのも大変で、兄のコジモは危ないことも、イタリア人の使い走りのようなこともしています。 主な金儲けの手段は、車を盗んで売りさばくことのようです。
しかし、警察のチェックが厳しく、銅線を盗んだ罪で父親と兄が逮捕されてしまいます。 一家の大黒柱を失ったピオの家族、ピオは一人で家族を救おうとしますが。

ロマ族とジプシーがどう異義語かどうかは定かではありませんが、ジプシーが単一民族で、ロマと呼ばれているということではないような感じです。
今作はそんなロマ族が住み着いた地域での少年と、心優しいアフリカから出稼ぎに来ている感じのアイヴァとの関係を中心に描かれています。 アフリカ系の人間が集まる場所もあり、アイヴァのおかげで、アフリカンたちと仲良くなるピオなんですが、最後はそれは悲劇に変わって行きます。
大人になることと、人間を裏切ることは同意語なんでしょうか? 私はそうは思いませんが。

イメージ 1
大家族のピオ

イメージ 2
しかし兄弟も多く貧しい

イメージ 3
アフリカ人のアイヴァと仲がよかった

イメージ 4
しかし兄達が捕まる

イメージ 5
生活のピンチに母と

イメージ 6