1969年、アメリカ・ペンシルべニア州。 全寮制の名門男子校、クランプトン高に在籍するジェイミー(アレックス・ウルフ)は、友だちもなく、体育会系の男子生徒たちから心無い言葉を浴びせらる毎日を送っていた。
J・D・サリンジャーの 『ライ麦畑でつかまえて』 に感銘を受けたジェイミーは、舞台化しようと脚本を書き、本を紹介してくれた教師に相談する。 教師は、サリンジャーに許可をとることが必要だと述べ、「高望みな計画のような気もするがやってみろ」 と言うのだった。 サリンジャーは隠遁生活をしており、連絡をとるのが難しいことで知られていた。
近くの公立学校の女子高生とともに行う演劇サークルの舞台が無事終了し、打ち上げパーティーが行われていた。 ジェイミーは憧れの女子高生に話しかるが。
『ライ麦畑でつかまえて』の脚本を書いたこと、舞台にしたいと思っていることなどを。 でもすぐに彼女のもとには他の男子生徒がやってきて彼は取り残されてしまう。
そんな彼にディーディー(ステファニア・オーウェン)という女子高生が声をかけてきた。 「マジメ君はなんでここにいるの?」
話は三年前に遡りるが、ジェイミーの兄・ゲリー(ゼフィール・ベンソン)は、“ハッパ”をやっていて、女の子とも遊び放題。 恋愛に憧れるジェイミーも兄が通っている学校に行きたがるが、兄は名門のクランプトン高を薦めるのだった。 そんなところに行ったら彼女が出来ないというジェイミーに、将来クランプトン出身だと言ったらたくさん女の子がよって来ると兄は言う。
そんな彼にとって、『ライ麦畑でつかまえて』 で描かれるホールデン・コールフィールドの心情は、何もかも手に取るように分かるほど共感出来るものなのだった・・・
やはり読んでおいてよかったですね。
監督はジェームズ・サドウィズ、映画長編作品は初めての監督となります。
主演はアレックス・ウルフ、「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15469502.html で高校生のスペンサー役でしたね。 ちょっとダブルキャストがもったいなかったですが。
物語は 「ライ麦畑でつかまえて」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15773422.html を舞台化したいという少年:ジェイミーが、何とか許可を得ようと、作者のJ・D・サリンジャーに会いに行こうと決心をするお話です。 でもサリンジャーは有名な人間嫌い、そして自分の作品を映像化、舞台化する事を決して許さない事で有名でした。 まずは彼がどこにいるのか? それならやはり出版社、そしてその担当者に会いに行くのが一番なんですが。
しかし行く方法はヒッチハイク、そんな時に車を出してくれたのがディーディーという女の子なんですがね。
このお話のジェイミーは、やはり 「ライ麦~」 の主人公:ホールデンとダブるところがあるんですよね。 もちろんこのジェイミーのほうが、まじめというか、そんな感じがしますが、腕っ節の弱いところや、学校を辞めようとするところなんかは、似ていますし、そういうつくりなんでしょう。
来年は生誕100年、次は伝記映画が来ます。